• 第61回朝日新聞社杯 競 輪 祭 GⅠ11/19〜11/24

後記 GⅠ 小倉 11/19 ガールズGPトライアルA

小林優香が勝ってグランプリ出場

小林優香

小林優香

トライアルA決勝優勝写真
トライアルA決勝優勝写真
トライアルA決勝優勝写真

 賞金ランキング85位で決勝戦を迎えた小林優香にとって、このレースを勝つしかグランプリ出場のチャンスは残されていなかったが、やはり他の選手とは一枚も二枚も力が違った。バックまくりで抵抗する高木真備やゴール前で迫ってくる石井貴子にヒヤリとはさせられたが、「(グランプリ出場を)達成しに、ここに来たので」の言葉どおり、見事にガールズグランプリトライアル2019「トパーズ」を制した。
 「ここを獲るしかないって思ってたし、しっかりもぎ獲れたのでいいと思う。今はうれしいというよりホッとしてますね」
 小林に合わせて出てくる高木や石井の追撃も想定内。「最後は気持ちで何とかしました」と激戦を振り返る。強い気持ちはナショナルチームでともに活動する脇本雄太や新田祐大に負けられないという思いからだ。
 「ワッキーさんは(出場機会が少ないなかで)賞金ランク1位だし、新田さんも獲るとこを獲ってグランプリ。自分も負けられないと思って来ました。グランプリは何年ぶりか分からないけど、決められたのはホッとしたし、力で決められたのはうれしい」
 今月25日からはワールドカップ出場のため香港、ニュージーランド、オーストラリアを転戦。グランプリ前夜祭の前日に帰国するスケジュールだ。「(競技でも)結果を出せるように頑張ります」。次に小林の雄姿が見られるのは来月28日のガールズグランプリ本番だ。

 終始、小林優香を追走していた石井貴子はゴール前で小林優香に激しく詰め寄ったが逆転ならず。
 「不甲斐ないです。優香さんがまくり切ったら、しっかり決めようと思ったけどダメでした。出し切れないといけないなかで、(勝てないのは)フィジカルと脚力のなさかなと思う。体重も足りない部分かな。(グランプリまで)1カ月、練習して頑張ります」

 高木真備も優勝するしかグランプリ出場のチャンスはなかったが、小林優香に力負け。3着に敗れた。
 「出し切って負けたので悔いはないです。大久保さんに勢いをもらって行けたけど。今できる精いっぱいのレースはできたと思います。また来年頑張ります」

 3着なら奥井迪を逆転してグランプリ出場だった小林莉子だが結果は4着。硬い表情でレースを振り返る。
 「スタートを取ったら優勝はないと思ってた。こんなにけん制が入るレースになるとは思ってなかったので、難しいですね。(グランプリは)ダメか…。悔しいです」

Race Playback

レース展開4
高木真備選手の抵抗や石井貴子選手の追撃を振り切った小林優香選手が優勝。GP出場へ最後のチャンスをモノにした。

レース経過

誘導員 : 城戸崎隆史

 号砲で前に出た小林莉子だったが、前受けを嫌って誘導員と大きく車間が空く。小林の後ろにいた長澤彩が誘導員を追って正攻法へ。2番手に小林莉。7番手になった高木真備は青板バックから上昇し、小林優香の前に入って3番手。以下は、鈴木美教、大久保花梨、下げた小林優、石井貴子で隊列が落ち着き、打鐘を迎える。 スピードを上げずに後方を警戒している長澤に対し、5番手の大久保が2センターから反撃開始。合わせて踏み上げた長澤を最終2コーナー手前で飲み込んだが、次は1コーナーで大久保の後ろに切り替えていた高木がバックからまくり出す。同時に、小林優も高木の外を仕掛けて両者でモガき合いに。4コーナーを回って小林優が先頭に立つと、初手からピタリと続いてきた石井を振り切って、15年以来3度目のガールズグランプリ出場権を獲得した。小林優マークに徹した石井が2着に入り、高木が3着に粘った。

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