• 広島競輪場開設70周年記念ひろしまピースカップ12/15〜12/18

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 広島 12/15

 シリーズ最終日には、S級特進をかけた期末恒例のレインボーカップA級ファイナルが行われた。来期のS級が決まってない、いわゆる勝負駆けの飯田憲司、早坂秀悟は8、9着。ともに報われることはなかったが、ライン形成の段階からそれぞれの思いが伝わる一発勝負だった。半年後とは言わず、特進での早期S級カムバックを待ちたい。

下井竜

下井竜

 昨年末に3場所連続の完全VでS級に特進した下井竜は、S級点確保に今シリーズが勝負駆けだった。「初日に飛んだら…」というプレッシャーのなかで、一次予選は臆することなくカマシを断行。スタイルを貫く逃げ切りで、競走得点をアップした。

 「去年に比べたら(脚力が)落ちたかなっていうのがある。(師匠の萩原)操さんが(選手を)やめて、練習メニューがガラッと変わった。操さんは山のぼりが好きで、それに付いていってた。けど、(萩原が引退して)バンク中心になった。それで(脚力が落ちたんで)また戻しました。古風な方が自分には合っているんだと。先月くらいからまた山をのぼってっていう感じでやってます。(最終日も)しっかりと駆け切れば良かった。末脚が課題です。来期はA級ですけど、すぐに上がりたいですね。もともとA級は得意だった(笑)。来期中のどこかで特進できるように、そこを目指したい」

川口雄太

川口雄太

 1月に初めてS級にステージを上げた川口雄太は、5月にS級初優勝を遂げてS級にも定着。今期は初のS級1班がみえるところまで競走得点を上げた。3日目の9着にも気持ちを切らせることなく、最終日に白星を挙げた。

 「(最終日は)今開催、調子はいいけど、着とかのこともあって、それで置きにいってしまった。(追い込みで勝ったけど)本来なら、あれをまくれないと上では戦えないですからね。今年は初めてのS級で、上がるまでに時間が掛かっちゃった。(1月のS級)一発目の立川記念で失格してしまった。あの失格があったからこそ、成長できたし、優勝もできた。自分はチャレンジでも優勝したことがなかったし、デビュー初優勝が(昨年11月の)S級直前だった。1班もギリギリっていうんじゃなくて、G1に出られる1班じゃないと。一歩、一歩っていうより、ほふく前進ですけど、進んでいきたい」

坂本周作

坂本周作

 3着の成績以上に動きが光っていた坂本周作も、S級1班の競走得点のボーダー上。正規の配分では、これが今年のラストになった。

 「(今シリーズは)あんまり自信がない感じで走ったんですけど、なにかがかみ合った。なにかわからないんですけどね。去年から冬期移動もしてないし、それでなんとかうまくできそうな感じがする。(競輪祭を優勝した新山)響平は静岡にいるし、刺激になっているというのもなくて、同門でも(G1優勝は)他人事みたいな感じですよね(笑)」

中村隆生

中村隆生

 初めてのS級だっただけに、中村隆生は車立てがアップするG3では戸惑うことも多かった。8車立ての最終日で2着。4度目のG3の今シリーズで、初連対を果たした。

 「9車立ては難しいので、これからもしっかりと力をつけていかないと。このあとは平塚のグランプリシリーズがあるし、来期のA級も頑張っていかないと。ずっと徹底先行でやってきて、うまくいかないところもあった。でも、これからもそこは変えないでと思ってます。練習は眞杉(匠)先輩とか若手中心のメンバーでやっています。(S級ではいろいろ経験して)取り組む姿勢だったり、いろいろなことが学べたので、それを生かしていきたい」

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