• 西武園競輪場 第66回オールスター競輪8/15〜8/20

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅠ 西武園 08/15

 S班7人がいた4日目のシャイニングスター賞で、大量落車のアクシデント。その前には一次予選2で郡司浩平も落車に見舞われて、S班にとっては受難のシリーズだった。シャイニングスター賞での落車の原因の一端となった平原康多の審議はセーフ判定。後味の悪さが残ったのも事実だが、選手自身が判定に関与することはできない。失格ではない以上、欠場することは許されず「落車させてしまった選手がいるので、そういう人たちの思いも背負いたいなって思います」と、“十字架を背負い”平原は地元で決勝にたどり着いた。途中欠場を余儀なくされた脇本雄太、松浦悠士の1日も早い復帰を祈るばかりだが、計り知れないプレッシャーのなかで走り切った平原を陰ながら称えたい。

北井佑季

北井佑季

 北井佑季は、前回の富山記念で3連勝で無傷の優出。決勝では同県の郡司浩平とのワンツーを結実させる準Vで大舞台でも期待は膨らんだが、一次予選で敗退。最終日には逃げ切りでシリーズを初白星で締めて、ようやく溜飲を下げた。

 「自分(の持ち味)は思い切りの良さなんで、戦法の幅がどうこうではなくて、その上の脚をつけられるように。ここ来る前の富山記念では決勝2着でいい成績だったと思うけど、G1にくれば初日に7着なってしまう。(G1は)レベルが違う。犬伏(湧也)君の場合は力が突き抜けているので、前(別線)も(犬伏が来るのを)待ちますよね。僕の場合はちょうど微妙なところで(自分をつぶしに別線が来る)。だから、もう1つ山を越えていかないと。一番上を目指していきたい」

深谷知広

深谷知広

 F1では白星ラッシュで今シリーズを迎えた深谷知広だったが、オリオン賞のシンガリから着。単騎、2度の番手回りと不慣れなところもあっただろうが、不完全燃焼のシリーズでもあった。

 「(今シリーズは)1走目からかみ合ってない部分が多かった。それで(最終日も)自信をもって(根田空史の)前ででっていうのが言えなかった。どういう形であれ、(いろいろな走りに)対応できるように。今年はG1ごとに目標をおいている。ただ、(10月の寬仁親王牌は)このままだと厳しい。自転車の方は問題ないけど、(かみ合わなかった要因は)直前の仕上げですかね」

山田久徳

山田久徳

 山田久徳は着。古性優作、稲川翔の3番手を回った準決以外は確定板入り。次に地元、向日町記念も控えていて、仕上がりの良さも目を引いたが、期するところもあったようだ。

 「(最終日は)展開に左右されたけど、2人(菊池岳仁、伊藤颯馬)が踏み合ってくれたんでラッキーでした。F1戦でもいつも中団、中団を心がけているのがいい方向にいきました。昨日(準決)の並びは、いままでやってきたことがもうちょっと足りなかった。今後はいい位置を回れるように。今回は調整がうまくいったし、せっかくいい感じなので(次の地元の向日町記念も)このまま調子を維持していきたい」

山田雄大

山田雄大

 初めてのビッグレースが地元のG1だった山田雄大は、最終日の4走目で初連対。ビッグ初勝利こそお預けも、ロングランのG1シリーズを経験できたことは、大きな糧になるだろう。

 「昨日(5日目)も同じような展開だったんで、引いてさばければいい着があったんじゃないかなっていうのが(最終日は)あった。(初G1は)学ぶことも多くていい経験ができた。もともとまくりだったり、ちょっとした競りとかもやってたんで、臨機応変に頑張りたい。それでも行くとこはちゃんと(先行して)いける選手になりたい。(初めてのG1で)力的なものもそうだけど、精神的なものも違いました。検車場でも張りつめていて、いるだけ疲れてしまう感じだった。こんだけビッグネームの方々がいたのも初めてなんで。全体的に足りてないけど、波が大きいので平均して力を出せるようにしたい」

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