• 向日町競輪場開設73周年記念平安賞8/31〜9/3

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 向日町 08/31

 村上義弘さんが引退してから初めての平安賞。脇本雄太の欠場で、地元勢は苦戦を強いられるかと思われた。それでも、初日特選は村上博幸と、山田久徳でラインワンツーを決め、この2人は意地で決勝に勝ち進んだ。決勝こそ北井佑季に力負けを喫したが、地元の両名の勝ち上がりの走りからは、京都の魂を確かに感じられた。

村田瑞季

村田瑞季

 *村田瑞季は今期からS級に初挑戦。「4日間バックを取って、先行選手として名前を売りたい」と意気込んで初めての平安賞に参加した。有言実行の競走を見せたからこそ、得たものは大きかった。

「京王閣(GIII)ではバックを2本しか取れなかったけど、今回は4日間バックを取れた。でも、それでこの成績なのかって。力不足を感じさせられました。もっと練習を見直さないと。村上義弘さんとは、引退される前に一緒に練習させていただいて、今回お話する機会があった。タイムが出るようになるような練習と、競走の為の練習は違うんだぞって。一からやり直さないと、平安賞で先輩の前を回ることはできないぞって言っていただいた。京都で20代は僕を入れて3人しかいない。僕が盛り上げていかないと。来年の平安賞まであと一年もないと思って、練習も競走だと思って、逆に競走も練習だと思って一瞬も気を抜かずに頑張っていきたい」

山下一輝

山下一輝

 *山下一輝は4月玉野で完全優勝を飾ったが、落車と重度の腰痛に悩まされて、成績が急降下してしまった。しかしながら、今節の2日目は太田竜馬のスピードに付け切って、最終日は自らまくりを放って2着。復活の狼煙を上げた。

 「日に日に、いけるなってイメージが付いてきた。(最終日にまくりで)2着まで行けてるってことは、兆しは見え出しましたね。でも、2日目に太田君の加速には口が空いたし、ゴール前の余裕っていうのもまだない。そこはまたトレーニングをし直さないとだめですね。やりたいことは色々あるし、トレーニングをちゃんとできる状態まで来れた。共同に向けて頑張ってきます」

大川龍二

大川龍二

 今年の*大川龍二は、戦うステージを一つ上に上げた。ダービー、宮杯、サマーナイト、オールスター。今年4つのビッグレースを走った経験は、大川の中に生きている。

 「今年からG1に出るようになって、テンポの早い競走に慣れてきた。今日(最終日)も、このペースだったらこのタイミングで来るから、自分でやるならそこにスイッチしてとか、頭の中で瞬時にレースを組み立てられている。でも、今日の展開で1着を取れてないなら、特別に行っても3着以内には入れない。G1に行って跳ね返されて、この歳になって悔しい思いをすることってなかなかない。その思いを生かせるように頑張っていきたい」

竹野百香

竹野百香

 最終日に『競輪ルーキーシリーズ2023プラス』が124回生7人によって行われた。優勝は在所ナンバーワンの*竹野百香。機動力だけで見れば、同期の中では頭一つ抜けた存在かもしれない。

 「自分は普段から先行しているので、(残り)400からならどこでも行けるぞと思ってスタンバイしていました。前しか見ていなかったし、自分のタイミングで(仕掛けた)。自分の中で、今回は勝てるか怪しいなと思ってたし、みんな強いのでめちゃめちゃ一生懸命頑張りました。自分は先輩方よりも総合力が低いので、総合力を上げていって、上位まで来たら自分の得意分野を出していきたいと決めています」

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