• 松阪競輪場開設75周年記念蒲生氏郷杯王座競輪10/10〜10/13

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 松阪 10/10

 決勝は福島3人と新山響平の北日本4人が、まとまってロングラインができあがった。誰もが納得する並びから、新山が番手まくりで今年の初優勝。次の寬仁親王牌に弾みをつけた。

 「酒井(雄多)はすぐに前で頑張らせてくださいって、(自分のところに)来てくれた。(別の選手で)迷った感じがあるなら、そういう時は自分は自力でやっていきたい。自分より若いから前を回ってもらおうっていうのはない。気持ちがすごく伝わってくる選手に前を回したい。酒井はすごく気持ちが入っていたので、自分も(優勝を)モノにしなければっていう思いだった」

 信頼関係を築いた上でのライン形成。S班になりたての一昨年の初めには、自身のスタイルに迷いもあった。が、そこから先行日本一のスタイルを確立した新山だからこその言葉だろう。

武藤龍生

武藤龍生

 武藤龍生は、前々回の共同通信社杯の2日目に落車の憂き目。続く大宮でも3⃣➁❸着とまとめた。ただ、落車の影響が思いのほか長引いたようで、連続優出の今シリーズも探り、探りのなかで、手ごたえをつかんでいった。

 「(2日目の時は)落車のダメージが大きくて、思っていたより力が入らなかった。(感触も)いいっていう感じではない。付いている分には問題ないんですよね。あとはキッカケがあればすぐに上がりそうなんですけど」の二次予選での白星だったが、3日目は「今日は余裕をもてた。良くなっていってる。少し上がっているかなと」。上昇ムードだけに、寬仁親王牌でも期待したい。

櫻井祐太郎

櫻井祐太郎

 シリーズを2➃➇➁着の櫻井祐太郎は、3度のバック奪取と相変わらずの積極性を見せたが、流れの中での対応力も身につけつつある。郡司浩平に力負けした準決でもわかるように、課題をつぶしていくことができればワンランクもツーランクもアップできる。

 「(準決は)いいメンバーのなかで戦えて、勉強になったところもある。でも、自分の力のなさを痛感させられた。まずは自分の走りで、着に絡めるように。それが特別(G1、G2)の舞台だったら一番いい。そこを目指していかないと。自分ではいまの108点の脚はない。脚力的には同じ点数の人と戦えるレベルにはないと思っています。でも、自分の持っている脚力をいかに使うかだと。(トップスピードを上げる)練習もしています。いまの競輪はスピードがないとやっていけないんで」

久米康平

久米康平

 前回の奈良、向日町記念の5➅➃➇着をふまえて、今シリーズに臨んだ久米康平だったが、自身のモヤモヤを完全に払しょくはできなかった。次回の10月20日からの地元、小松島では、今度こその気持ちだろう。

 「奈良は脚うんぬんよりも、気おくれしていた。ただ、昨日(3日目)も(仕掛けを)しぶって(別線にかぶって)、奈良と同じようなことをしてしまった。(最終日は)出し惜しみしないように(まくって)いった。練習もやっているし、練習での感じもいい。気持ちの問題だと思うので、(小松島では)気持ちをあらためてキッカケを逃さないようにしたい」

松本秀之介

松本秀之介

 松本秀之介は、シリーズ未勝利ながらも2着が3回。近況、初日が壁となっていたグレード戦線だったが、今シリーズは準決にもコマを進めた。

 「(今回は)ここ何カ月間くらいでは、自転車に乗っている時の楽な感じがある。ちょっとずつ上向いているかなって思います。ただ、(地元の)熊本が改修しているので、街道にいくか、久留米、武雄に行かせてもらうことも考えていきたいですね」

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