検車場レポート
村上 義弘 京都 73期 |
脇本雄太が後ろ攻めから上昇。この動きに合わせて踏んだ北津留翼は、内から抜け出しを狙った新田祐大に反応して脇本を突っ張る形に。北津留の番手にハマった脇本だったが、すかさず踏み上げて赤板の2コーナーで主導権を握った。追い上げて5番手の位置を確保した浅井康太は、最終1センターから仕掛けて前団に迫る。これに対して絶妙な間合いで別線の反撃に備えていた村上義弘は、浅井をけん制。最後は直線で差し切った。
「(北津留の)動きが読めない中で、脇本がしっかり対応してくれた。浅井も新田もいるし、後ろを確認しながら。2車なので内も気にしながら(走っていた)。(ワンツーが決められたのは)脇本の頑張りに尽きる。脇本がオリンピックを目指してハードなトレーニングをしているし、調整が難しいと思う。それでも、レースで力を付けてくれている。僕は脇本とのこれまでの連係と、先々の目標(東京オリンピック)のために、しっかり良いレースをしたい」
脇本雄太は約1ケ月ぶりの実戦ながら、力強い先行策を披露。頼もしい味方の援護を背に、持ち前のパワーを存分に発揮した。
「(北津留の)番手に入ったから安心するということはないです。今までは慌てていたけど、今回は冷静に自信を持って駆けられました。ちょっと内を見たら、村上さんも締めてくれていたし、2車でもしっかりと仕事をしてくれるので安心して駆けられますね。(村上との)ワンツーも久しぶりな気がします。(競輪の自転車は)多少、違和感はあるけど、競技の練習をしながらセッティングを調整していたので。今までの(競技でレース間隔が空いた)初戦としては悪くない。でも、まだ完全ではないですね」
浅井康太は3番手併走から直線勝負に賭けたが、白星ならず。それでも、3着に食い込んで優秀に駒を進めた。
「村上さんに合わされそうになったので、3番手併走のイメージに切り替えました。あの上を乗り越えられたら良かったんでしょうけど、(村上に)もってこられるよりはと思って。追い込みの脚が生きましたね。北津留が下がってきたのが見えて、無理矢理に仕掛けた割りには車が出たと思います。あとは、モガく距離を伸ばしていきたい」