検車場レポート
桐山 敬太郎 神奈川 88期 |
前からの組み立てを強いられた根田空史は、打鐘の4コーナーで松岡篤哉が鈴木竜士を叩くと下げた7番手から巻き返す。最終1センター過ぎに根田が逃げる松岡とらえて、桐山敬太郎の追走。離れ気味の武田憲祐が食らいついて別線に出番はない。直線で根田との差を詰めた桐山が、きっちり追い込んでホームバンクで幸先のいいスタートを切った。
「自分も結構、キツかったですね。(根田を)抜けてよかった。まずはひと安心です。(2月の)全日本選抜が1年ちょっとぶりのGIだったけど、初日に負けちゃった。ダービーは2年ぶりだし、(一次予選をクリアして)勝ち上がりで戦えるんで(GIの舞台に)帰って来たかなっていうのがある。GIの調整をちゃんとやって走れば、まだ大丈夫っていうのもわかった。正直、このまま(GIに)出られないで終わっちゃうのかと。だからホッとした」
「桐山さんとの相性が良すぎる。展開も向くんですよね」とは、松岡が叩いて、反撃のタイミングが生まれた根田空史。ラインを上位独占に導いて、笑みを浮かべる。
「前受けの作戦がなかったんですけどよかった。松岡さんも行ってくれて、様子を見ようと思ったら思いのほか詰まって、外に差しちゃった。それでそのまま行っちゃえと。あそこで反応して行けてるんで、感じはすごくいい」
前の桐山との車間が1車以上空いた武田憲祐は、直線でさらに離されたものの3着はキープした。
「あきらめなくてよかった。やめるわけにはいかないですから。ひとりでも(後ろから)食われたら、勝ち上がれない。ゴールしたあとに、(4番手以降が)空いているのがわかった」