検車場レポート
村上 義弘 京都 73期 |
大方の予想通り、藤根俊貴が打鐘で先頭に立つと、山中秀将は4番手、宿口陽一が6番手に入り、人気を背負った古性優作-村上義弘は8番手まで下げる。だが、藤根が流し気味と見るや、打鐘後の4コーナーから古性は鋭いダッシュで巻き返すと、アッという間に前の7人を捕えて最終ホームでは先頭に。踏み出しでは村上も口が空く恐るべきスピードだったが、村上は2コーナー過ぎに追い付くと冷静に態勢を立て直して、直線で一気に突き抜けた。
「古性君のダッシュは凄かった。近畿にはあのようにケツを上げて踏み出しの良い選手は沢山いるけど、あんなスピードは初めてじゃないかと思ったくらい。(車間が空いたことに関しては)僕に心のスキがあったと思いたい。追い付いた後は、踏みっぱなしだとキツイので、一回は回す感じにして。最後は僕が追い付いてから踏んだタイミングや相手の仕掛けもあったので(残せなかった)」
藤根は、初めての記念競輪でトップクラスに挑戦して2着と結果は出したが、レース内容は全く満足していない。
「あんなペースでカマされたのは初めて。自分の持ち味を出せずに流れ込んだだけ。良い経験にはなったと思うので、持ち帰って練習したい。先輩たちから『流し過ぎ』って言われました…」。
古性優作は4着で準決勝へ進出。確定板こそ外したが、圧巻のカマシを誰もが絶賛した。
「今日は粘るなどではなく、後方まで下げて力勝負をしようと。力勝負をして、(藤根より)着が下なので負けているんですけどね。そこは力不足。村上さんが1着だったら、僕が2着というのが最低限だと思うので。今日の組み立てに関しては、特に村上さんとは話していない。いつも作戦会議とかはないですから」