特進目指す金子幸央に強敵そろう ~伊東ミッドナイト~

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金子幸央
東日本を代表する強敵相手に結果を出すか
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鈴木陸来
自信をつかんだ地元走路で再び魅せる!!

 10月24日からの伊東ミッドナイトは見所満載。東日本を代表する実力者を集めた一戦で、果たして金子幸央は特進チャンスを今度こそモノにする事はできるか。前期まで3年間S級1班を張っていた機動型はレベルが違い、A級のレースに慣れてきた8月取手からの5場所は15戦14勝。9月弥彦ミッドナイトでの最初の特進チャンスは逃したが、そこから再び連続完全優勝してきた。ただ、今回は関東に8月静岡を単騎で制してから勢いを取り戻した菊池岳仁もいて、番手戦も選択肢の一つとなる。前記の弥彦決勝では菊池の師匠の等々力久もいたので別で戦かったが、ここも割り切って別で自力での特進を目指すか、連係するか、重要な注目ポイントだ。
 金子の前に立ちふさがる最大の強敵は金野俊秋だ。今年に入ってからの勢いは金野も半端ない。6月小田原を優勝してからは9場所で5V、準V3回。何より弥彦の初日特選で金子の連勝を止めたのは金野だ。地元ホームの中井達郎らの援護を頼りにパワフルな先行基本の走りで、金子を苦しめる。
 さらに今回は北勢も強力。前期S級で随所に1着があった竹山陵太のタテ脚のキレはA級レベルではない。降級8場所で、直前の10月川崎を含めて4Vの固め打ち。磯島成介が勝ち上がれば目標にして差し脚を伸ばすが、自分でやっても勝てる脚勢だから、金子には厄介な存在だ。

 昨年後期の失格3回と落車5回をさすがにカバーできず、今期は降級となってしまった金子。だが、前期まで3年間続けてS1班を張っていた実力はダテではない。「前回降級した時は2場所目から9連勝で特進した」と今回も狙うは特進でのS級返り咲きのみ。“仕掛けのタイミングを誤っただけ”と最初の特進チャンスだった9月弥彦ミッドナイトは初日特選はまくりを金野に合わされて不発に終わったが、全く引きずることなかった。その弥彦も優勝して金野にリベンジすると、続く9月大宮、10月宇都宮を完全優勝して再び特進チャンスを手に入れた。大宮、宇都宮はまくりばかりだったが、13秒台の上がりタイムを連発していたのだから恐れ入る。「今は力を出し切る事を大事にしている。バックを取るレースをしたい」。菊池との連係か、宇都宮決勝でワンツーを決めた山口貴弘を連れての自力勝負かは流動的だが、強敵を倒して今度こそ結果を出すか。

 チャレンジは、鈴木陸来が連続完全Vを地元で決める。本格デビュー戦の7月大宮を完全優勝してからは優勝を獲れない場所が続いていたが、10月川崎は佐々木眞也を連れてのまくりで、中村隆生を下してV。今回はさらに今期V3、準V2回の寺沼伊織や川崎準決の雪辱に燃える戸邉捺希もV争いに加わってくるが、返り討ちにして、佐々木と再びワンツーといこう。
 鈴木にとっては当所はルーキーシリーズを含め3回目で8月開催112着以来の登場となるが、この時の準決、決勝は、「残り2周半からの突っ張り先行で、初めて自信が持てた。それまでは勝ちにこだわってまくりばかりだったけど、先行してもう一回踏めるんだっていう所をアピールできたのは良かったし、結果も出たので自信になった」と振り返るレース。養成所を卒業してから、長い距離を踏めるようになることを課題に練習している。今回も内容重視で持ち前のダッシュを生かし主導権を奪取。粘り込んで結果を出す。

権田浩一記者

2020年10月23日 13時18分

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