松浦悠士が別線を圧倒 ~防府競輪場~

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松浦悠士
ライン決着を強く意識していることは間違いない
準決勝は清水裕友の前回り

 防府競輪開設73周年記念『周防国府杯争奪戦』は4日(金)に2日目が行われた。二次予選12Rは、S班の松浦悠士(広島・98期)が地元の桑原大志(山口・80期)を連れて気迫の自力勝負。ラインワンツーで準決勝戦へと勝ち進んだ。

 赤板から高橋晋也がカマすと、叩かれた小嶋敬二は車間が空く展開。松浦はすかさず追い上げて3番手を確保。8R、9Rと、カマしたラインが後ろを突き放すレースが続いたが、松浦はそうはさせない。輪界屈指の巧さを持つ松浦をもってすれば、それも当然の芸当と言っていいかもしれない。だが、そこからが真骨頂。最終ホームで北日本勢に追いつくと、そのままの勢いで間髪入れずにまくり上げた。
 
 「地元2人が付いているし、気持ちを出していこうと思ってました。高橋君は気持ちのいい自力勝負をしてくれるし、それに応えて行きました。(最終)1センターくらいから余裕があって、後ろが絡まれないように外を回したんですけど、阿部君も脚がありますね」

 高橋をねじ伏せて、桑原を連れ込んだ上でのラインワンツー。完璧なレース運びに思えるが、松浦自身のジャッジは甘くない。
 「感触としてはもう少し欲しい。踏み合いみたいになったし失速するのはしょうがないけど、もう少し距離を踏みたいなって欲はあります。セッティングはいじらずに、アップとか朝の調整を考えようかな」
 
 初日特選では清水の意向を聞いて番手を回ったが、準決勝12Rでは清水裕友の前回りとなった。並びの経緯については「今日の走りで任せてもらえるなって感じでした(笑)」と冗談めかしたが、地元記念の重さ、ここにかける清水の想いを知っている松浦ならば…。もう一度のロングスパートを期待せずにはいられない。

熊谷洋祐記者

2022年11月4日 18時59分

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