松谷秀幸が『春日賞争覇戦』を制す ~奈良競輪場~

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松谷秀幸
表彰式は室内で行われ優勝トロフィーを掲げる
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松谷は先行した平原との一騎打ちを制した
 3度目のG3制覇

 2020年3月1日に奈良競輪場で行われた『春日賞争覇戦』の決勝は先行した平原康多の番手から差し切った松谷秀幸(96期・神奈川)が優勝し、通算3度目のG3優勝を達成した。
 レースは正攻法に構えた平原に松谷-伊勢崎彰大-萩原孝之の南関勢が付け、中団は三谷竜生-坂口晃輔の中近勢。後ろ攻めから中四国勢で周回を重ねる。青板のバック過ぎに誘導を切った三谷を宮本隼輔が押さえて先行態勢に入るが、打鐘前で後方から踏み上げた平原が内へ切り込み宮本を掬い先行。松谷は平原をしっかりと追走したが、伊勢崎と萩原は追えずに離れる。松谷は後位に入っていた宮本をけん制すると、ゴール寸前で粘る平原を交わす。
 
 「(200勝の時も平原を目標?)そうですね。まくりのイメージが強いけど、その時も、今回も、(連係した)2回とも先行してくれて、両方1着です。(優勝は)平原君と、3番手、4番手に付けてくれた先輩のおかげです。あとは師匠の佐々木龍也さん(57期・引退)ですね。引退しても気にかけてくれて、ここにくる前もバイクで引っ張って貰った。『結果にこだわって勝ってこいよ』と言われていたので優勝できて良かった。(自分は)ジャンの所で連結を外さなかったのが大きい。(付け切ってからは)余裕はあったし、ワンツーで良かった」

 平原との連係や今後の目標についても語ってくれた。 
 「平原は憧れの選手。3番手に付くということはないけど、こうやって後ろを回れる時はね。付いていてどういうレースや動きをするのか勉強になった。外から行けない時は内から行く。さすがです。遠い存在ですよ。こういう人がタイトルを獲るんだなと。(今後の目標は)G1の決勝を目指して。準決勝止まりなので、郡司に付いていけるように。そこだけですね」

 今シリーズは新型コロナウイルス感染症拡大防止を目的として、記念開催では初の無観客開催が実施された。4日間の総売上は17億6353万9100円となり、前年比32.6%の大幅減となった。

木村貴宏記者

2020年3月1日 17時30分

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