清水裕友が〝夜王〟初襲名 ~いわき平競輪場~

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清水裕友
表彰式で高々と賞金ボードを掲げる
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高木真備
久々のビッグタイトルで喜びを噛み締める
ラインの絆で掴んだ優勝

 7月10日(金)からいわき平競輪場を舞台に行われていた第16回サマーナイトフェスティバルは12日(日)に決勝戦が行われ、松浦悠士を先頭に清水裕友-岩津裕介と3車で並んだ中国勢が結束力を示して清水裕友(山口・105期)がゴール寸前で新田祐大を捕らえて頂点に輝いた。
 
 「正直なところ、宮杯でもう(ナショナルチームに勝つのは)無理やろうって。そんな感じだったんですけどね。ラインの結束力で、戦い方によっては勝負ができるっていうことを今シリーズでつくづく感じました。思惑通りに前が取れてよかった。ジャンで中団を取れたので構えるかなって思ったけど行ってくれたのでありがたかった。新田さんがバックで凄い勢いできたのできつかった。でも松浦さんがあそこまでやってくれたんで抜かんといけないでしょ。抜けてほっとした」

 地元のエース・新田祐大(福島・90期)は惜しくも2着で地元ビッグ制覇を逃してしまった。

 「出切ったスピードは良かったんですけどね。慎太郎さんがいるかいないかはわからなかった。踏み込んで踏み込んでゴールまで全力でした。でも良くも悪くも全力だったのかなって。もっと冷静に踏めれば良かった。でも今回は調子が良かった頃のパワーの出し方、スピードの出し方ができた。今年7走目にしてやっと思い出してきた感じですね」

 ガールズケイリンフェスティバルは児玉碧衣に連勝記録の更新となる25勝目と、生涯獲得賞金の1億円突破の期待がかかりファンの人気を集めたが、初手から児玉を追走する形となっていた高木真備(東京・106期)が直線で鋭く伸びて優勝をさらった。

 「児玉さんがSを取ったので。想定外でしたけど落ち着きました。先まくりかカマシを考えていたんですけど。一回考えてしっかり脚を溜めてチャンスを狙おうと。最終バックであの位置になったので落ち着いて脚をためて力の限り踏みました。今年は大きいレースで優勝してグランプリに乗って。グランプリで優勝できるように。そこにつながるようなレースをしていきたい」

 3着に敗れた児玉碧衣(福岡・108期)は悔しさを噛み締めながらも早くも課題を掲げた。

 「初手で前になると思っていなくて…。本当は中団が良かったけど誰もでなくて。自分はゼロからのダッシュが苦手なんですけど、こういうレースにも対応しないといけないですね。カマシに飛び付いてそこから追いつくので一杯でしたね。最後一緒に石井さんにも踏まれて厳しかったです」

 シリーズを通しての売り上げは57億45,708,300円と売り上げ目標の45億を大幅に上回った。次のビッグ戦線は来月名古屋で行われる第63回オールスター競輪で、S班の松浦悠士と清水裕友を中心にまとまる中四国勢が脇本雄太、新田祐大、深谷知広らのナショナルチームと再び激突する。
 

 
 
 

細川和輝記者

2020年7月12日 22時10分

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