平原康多が弥彦記念を初制覇 ~ふるさとカップ~

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平原康多
「ふるさと」で優勝カップを掲げる
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ふるさとの新潟で記念制覇

 弥彦競輪開設70周年記念『ふるさとカップ』は21日(火)に決勝戦を迎え、巧みな立ち回りからまくった平原康多(埼玉・87期)が制した。平原は生まれ故郷の新潟では2003年のA級以来での優勝となった。

 レースは後ろ攻めの郡司浩平が赤板で先頭に立つと、平原が追って3番手を確保。5番手に引いた渡邉一成が打鐘をめがけてスパートするも、郡司が突っ張って出させない。包まれていた平原は再度仕掛けた渡邉の後ろに切り替えると、2コーナーから自ら仕掛ける。逃げる郡司を2センターで捕えて押し切った。

 「ジャンで叩こうと思ったけど、一成の仕掛けが早かった。郡司はもの凄い先行でしたね。ホームで一成と、どっちにいくかと思ったが、外を踏まなくて良かった。今日は巧くいった方ですね」とレースを振り返る。

 今シリーズは有観客で行われ、ゴール後には「親戚の声がした。良いところを見せれて、もの凄くホッとしている。諸橋さんは4連覇がかかっていたので申し訳ない気持ちもあるが一所懸命踏んでいた」と自身の親戚に対する思いと、ラインを組んだ地元の諸橋愛の気持ちをくみ取りながら、冷静に語ってくれた。
 
 新車を投入した効果が現れた決勝戦だった。「ちょっと前のフレームだと、郡司の所までだったけど、そこからもうひと加速できた。今の自転車を煮詰めていってトップスピードを上げていければ。G1を優勝するために努力しているので(AS)に照準を合わせていきたい」

 4連覇のかかっていた諸橋愛(新潟・79期)はレース直後のコメントで「残念です」と素直な思いを吐露した。最終の4コーナーで鈴木裕にからまれたことで直線での伸びを欠いてしまった。「キック(鈴木裕)が思ったよりもバランスを崩して寄ってきた。体重を全部預けてきた。堪えてから踏んだが残念。最後は良い感じで踏んだし、残念。また来年頑張ります。くそー勝ちたかったな」と来年の寬仁親王牌に向けて巻き返しを誓った。

 また、今シリーズは今年の2月に行われた静岡記念以来で、入場制限を行わずにグレードレースが開催され、4日間合計の入場人員は6068人、売上は38億6939万6,300円で、売上目標の35億円を突破した。

小山裕哉記者

2020年7月21日 16時20分

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