1・2班戦は接戦模様 ~函館ミッドナイト~

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本多哲也
ラインの総合力で優位に進めたい
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長田龍拳
在所ナンバーワンの実力を発揮だ

 函館ミッドナイトが本日14日から開幕。自力勝負が基本の本多哲也だが、同県の若手先行型・原田亮太との連係が叶うようなら前を任せよう。降級の今期は柔軟性を兼ね備えた自力勝負で連がらみが多く、8月岐阜では持ち味を発揮してVを奪っている。原田が主導権を握ればきっちり勝機をものにする。その原田は連がらみの8割が先行してのもので、積極的な競走で売り出し中。7月平塚212着は3日間とも先行して好結果を残している。3番手も法月成佑が固めれば盤石の布陣だ。
 降級後はさすがに格上らしさを発揮しているのが金子幸央だ。完全優勝した8月取手などまさに圧巻の走りだった。前期100点オーバーのタテ攻撃はダテではなく、南関勢をまとめて飲み込んでしまうか。
 機動力に磨きがかかった磯川勝裕の単にも魅力を感じる。6月当所での準Vがいいきっかけとなり、7月立川では1・2班戦初優勝を達成するなど成績急上昇中だ。関東同士の金子の加勢はなくとも、好スパートなら勝ち負けに持ち込める。
 地元の森田康嗣も意地を見せたい。

 同じく連続Vを目指す格上の金子がいて、簡単に勝てるシリーズではないが、ラインの総合力で本多を中心視。S級でも自力基本の自在戦で存在感を発揮していた選手で、流れに乗っての前々戦がハマった時は一発があった。降級後の今期はすでに5戦を消化していて“予想はしていたけど、A級戦も厳しいですね”と話しながら、その5戦目の8月岐阜では待望のVを飾っている。決勝は単騎戦も、中団をキープして、逃げる佐山寛をひとまくりとらしさ発揮の内容だった。“今は結果より先行で力を付けたい”と話す同県の原田と同情なら信頼して前を任せられるし、一層Vに近付きそう。

 チャレンジ戦の主役は、在所ナンバーワンの長田龍拳をおいていない。本格デビュー戦の7月伊東ミッドナイトでは無念にも決勝で落車してしまったが、引きずることなく続く同月静岡は完全V。同期のライバル達がそろって連勝街道を歩み、2班に特班する選手も出てきているだけに、遅れは絶対に取れない。9月大垣ミッドナイトで特班を決めるべく、ここも勝ち星を3つ並べる。
 地元期待の新鋭・大森光明を、門脇翼、高橋明久が盛り立てそうな北勢がどこまで長田を苦しめられるか。

 もちろん、長田のポテンシャルの高さは疑う余地はない。全国高校総体、国体のスプリントで優勝など輝かしいアマ歴を引っ提げて競輪界入り。養成所の能力評価でもオールAを獲得し、HPD教場にも選ばれたエリート中のエリートだ。ルーキーシリーズ2戦こそ町田太我、山口拳矢とゴールデンキャッパーの2人の後塵を拝する悔しい結果に終わったものの、本格デビュー戦後の2戦では先行基本の積極的なレースに徹し、不運の落車に見舞われた7月伊東ミッドナイトの決勝を除けば、危なげなく5戦5勝。ダッシュ、トップスピードの高さは強烈で、ここもタイミングを逃さず仕掛けて一気に先頭に立ち、そのまま押し切ってしまおう。

権田浩一記者

2020年8月14日 12時41分

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