特班を懸けた熱い戦い!! ~高知ミッドナイト~

photo-18618
寺沼伊織
強力ルーキーを倒して特班なるか
photo-18619
尾崎睦
大物新人相手に意地を見せたい

 9月13日からの高知ミッドナイトはチャレンジ・ガールズ戦。チャレンジは、この場所に特別昇班を懸け、寺沼伊織、犬塚貴之が激突するとあって注目のシリーズとなった。相手は強力でも、まだ底を見せていないルーキーの犬塚を本命として信頼したい。本格デビュー戦の7月久留米、続く別府ミッドナイトでは松岡辰と町田太に敗れて準優勝。しかし、117期のエース格の後塵を拝したのは現時点では仕方ない事だろう。その後は8月広島モーニング、松山ミッドナイトと持ち前のスピードを発揮してあっさり6連勝してきた。高校時代にはインターハイのケイリンで優勝の実績があり、身長159㎝と小柄な体格ながら、“長所はダッシュ。ゼロダッシュなら同期の誰にも負けない自信があります”と瞬発力は人一倍だ。レースにも慣れてきた印象があるし、併走も苦にしていないのでどの位置からでも仕掛けられる。好機に主導権を奪い押し切ってみせる。
 一方、デビュー当初はなかなかレースで力を発揮できず、今期もチャレンジ暮らしと出遅れた寺沼だったが、今年に入ってからは戦績が大幅にアップし、今期に至っては4場所中、3回完全Vと本格化した。ここも持ち前のダッシュ、スピードを生かした攻めで白星を並べるか。

 寺沼は3兄弟の次男。デビューの昨年後期は決勝を外す場所が続き、今期もチャレンジに取り残されたが、レースに慣れた今年前期からは非常に高いレベルの戦績を残しており、新人がデビューしてきた今期も4場所で3回の完全V。7月伊東ミッドナイトの優勝は落車があっての結果、8月佐世保の優勝は新人不在、同月弥彦ミッドナイトの優勝は戸邉捺の番手戦で、ルーキーとの力勝負とはなっていないが、好調を維持しているのは確かなので問題ない。犬塚と特別昇班を懸けての激突となった今回は小細工なし。ダッシュを生かしたカマシ、まくりという本来の走りで勝ちにいく。“誰も前に出させないくらいの気持ちで走りたい”。相手は強いが、結果を出すか。

 ガールズ戦は、尾碕睦と尾方真生の力比べ。両者は8月弥彦の決勝での対戦が記憶に新しい。優勝は尾崎の後位で脚を溜めた細田愛が奪ったが、予想通りの激しいモガき合いの末、尾方が2着、尾崎が3着だった。本命にはスーパールーキー尾方を推すが、尾崎も新鋭に続けて負ける訳にはいかない。開催休止期間の練習の成果で、7月のガールズケイリンフェスティバル以降はタイトなスケジュールにも確定板を外していない。現在賞金ランクは9位で、ホームの平塚で行なわれるグランプリに今年も出場するためにも一戦一戦無駄にできない。一度対戦したことで尾方の力も分かっただろう。経験値も生かして今度こそ貫禄を示したい。
 両者でやり合って消耗する展開なら久米詩や高橋朋恵、土屋珠里の台頭もあっていい。絶好調の野口諭実可や、レースに慣れてきた岡本二菜も連候補で見逃せない。

権田浩一記者

2020年9月13日 13時28分

開催情報

ページトップへ