久留米の激戦が再び!! ~高知ミッドナイト~

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松本秀之介
特進逃した悔しさを晴らす
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中村翔平
初優勝へ機は熟した!!

 同じく12月1日からの高知ミッドナイトは、さながら直前の11月久留米の再戦だ。本格デビューから負けなしで8月に特班するや、1・2班戦でも破竹の快進撃。久留米では早くも2度目のS級特進を懸けて出走した松本秀を再び本命に推したい。決勝2着でまたも特進はならなかったものの、本人も自信を持つまくりのスピードはS級トップクラスに全く見劣りしないもの。信念の自分の競走を貫いて、ここからまた白星街道を歩もう。
 その久留米で松本の特進を阻止する優勝を飾ったのは橋本瑠偉だ。ただ、これは立部楓を目標にしての結果。本来の自力戦でも松本を破れるかは見所だろう。1月から初のS級昇進が決まっている橋本も充実一途で今期は3V。ここも古川貴之を連れて松本とは別線勝負だろう。11月小倉ミッドナイトの準決で城戸俊をまくった時の上がりタイムは11秒2だったように爆発的な加速力を誇る仕掛けで松本に対抗していく。
 やはり久留米の決勝を走って橋本、松本の後塵を拝した外田心斗も雪辱に燃える。外田もまた1月からはS級に上がる実力者。2班に上がってきて最初のS級特進チャンスをつかんだ松本に初めて土を付ける逃げ切り勝ちを収めたのが外田だった。久留米の決勝は中団取って不発だったが、構えず積極策で力を出し切れば九州勢をまとめて黙らせられる。

 “勝つことしか考えていない”とS級特進飲みを目指した11月久留米は112着。決勝の上がりタイムは一人だけ異次元の10秒8だったが、先行の番手でサラ脚状態の橋本を6番手まくりで捕えるのはさすがに厳しかった。しかし、“スピードには自信がある。スピードのある走りを見て欲しい”との気持ちをデビューからブレることなく貫いており、冷静に流れを見極めてのまくりは最早、松本のトレードマークだ。特進を逃して、勝ちを優先からまたラインで決める走りを心掛けてといくところだが、佐賀勢と別線ならラインの援軍手薄なシリーズとなりそう。再び自分の走りで、橋本、外田と過去に特進を止められた2人にまとめてリベンジだ。

 チャレンジは混戦模様だが、初Vを目指す中村翔平に本命期待。本格デビューして2戦目に落車して以後は準決敗退の苦しい場所が続いたが、「(8月佐世保ミッドナイトの)落車のケガは擦過傷と打撲で、それから良くなかったんですが、やっと調子が上がってきました。先行でも残れるようになってきました。レースはだいぶ覚えてきたけど、それでもまだ練習の3割くらいの力しか出せてない。もっと頑張りたいですね」とようやく本領を発揮し始めた。11月の小倉ミッドナイト、防府はともに連勝で決勝に進出しており、傑出者不在のこのシリーズは本人も優勝しか狙っていないだろう。得意のペース駆けで、松本一志、大平竜太郎らを沈黙させるか。

権田浩一記者

2020年12月1日 14時05分

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