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2019年12月24日

寺崎浩平、菊池岳仁が早期卒業

 日本競輪選手養成所(JIK)においては、18年度から「NKG教育再検討研究プロジェクト会議(プロジェクトリーダー=村岡功早稲田大学スポーツ科学学術院教授)」を開催し、プロフェッショナルとしてファンに信頼され、声援を貰える競輪選手の養成制度の改革を行なった。
 その一環として、日本競輪選手養成所選手候補生の養成機関の短縮(早期卒業)に関する規則が19年5月1日に一部改正され、第117回生(男子)において制度発足以来、早期卒業認定員会(委員長=長谷川崇伊豆事業所担当理事)で認定された初の早期卒業者2名が次のとおり決定した(早期卒業制度については06年の第93回生から導入されている)。 早期卒業者は、寺崎浩平(福井・25歳)、菊池岳仁(長野・19歳)。寺崎は、9月2日に行われた記録会において200mFDで10秒33のタイムを出して日本競輪選手養成所独走記録を更新。また、11月12日、13日に実施された第1回トーナメントで4連勝の負けなしで優勝している。日本競輪選手養成所入所前のスポーツ歴は自転車競技(国民体育大会ケイリン2連覇)。1競走訓練では常に先行し、他の候補生を力で圧倒2第1回トーナメントの決勝では、最終周回の第2コーナーからカマシ先行で力勝負を行ない、惜しくもゴール前で差されたものの、強烈なインパクトを残した点が実科訓練で評価された。なお、200mFD10秒56、400mFD21秒88、1000mTT1分04秒05のタイムは、ナショナルチームに所属する脇本雄太、新田祐大、深谷知広の在籍時のタイムを上回っている。Wattbikeでは、6秒間のペダリングパワー(体重値)が全体の4番目。45秒間のペダリングパワー(体重値)が全体の2番目。またそれぞれの偏差値も70超えと、加速力とスピード持久力の両方を兼ね備えている。
 一方の菊池は、9月3日に行われた記録会において400mFDで21秒88、同月2日に行われた記録会において1000mTTで1分04秒05のタイムを出して、それぞれ日本競輪選手養成所独走記録を更新。7月22日に行われた登坂トーナメントで準優勝、11月12日、13日に実施された第1回トーナメントでは決勝4着に入っている。日本競輪選手養成所入所前のスポーツ歴はスピードスケート、自転車競技(国民体育大会1㎞TT4位)。1競走訓練では自転車競技歴10年の経験、技術を駆使し、鋭いまくりで1着で量産2勝率は全体で群を抜く3先行しても逃げ切れるタイムがあるため、臆することなく勝負できる点が実科訓練で評価された。なお、200mFD10秒33、400mFD21秒99、1000mTT1分07秒53のタイムは深谷の1000mTTの記録を除き、脇本、新田、深谷の在籍時のタイムを上回っている。Wattbikeでは、45秒間のペダリングパワー(体重値)が全体のトップ。偏差値75超えと、スピード持久力が非常に優れている。
 ちなみに、早期卒業制度とは、優れた資質に恵まれ、スター選手になり得る逸材の走りをいち早くファンに提供することで、競輪への興味関心及び車券購買意欲を喚起することを目的とする。入所直後後期(5月)または中間期(9月)に実施する記録会において最優秀の評価である「ゴールデンキャップ」を獲得した選手候補生は、早期卒業候補生として選定される。早期卒業候補生は、競輪選手としてデビューするにあたり必要な専門知識に関する補修等別カリキュラムを履修し、養成所が定める所定の基準(1卒業認定考査(実科・学科・人物・身体)2競走訓練の勝率が20%以上3最終周回バックストレッチを先頭で通過し3着以内に入着鹿回数が10%以上)をクリアすれば、12月に選手資格検定の受験が認められる。そこで選手資格検定に合格すると、早期卒業が認められ、他の選手候補生に先駆け競輪選手として翌年1月にデビューする

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