不撓不屈・ボスの自転車人生

不撓不屈・ボスの自転車人生

後閑 信一 後閑 信一 ごかん しんいち 元競輪選手  平成2年4月に65期生としてデビュー。落車による大ケガや数々の困難を不撓不屈の精神で克服。第46回競輪祭、第15回寛仁親王牌、第56回オールスターとG1で3V。面倒見いい親分肌と風貌から〝ボス″と称された。平成30年1月引退。通算成績は2158戦551勝、2着311回、3着255回。

第20回 未知の魅力・ディスクホイール  2018年7月11日

 高校2年生のとき宇都宮競輪場で行われた関東大会に出場しました。競技は千メートルTTです。当時は自転車の部品も少しずつ進化し始め、スギノから後輪だけディスクホイールが開発された頃だったと思います。そのディスクホイールをレミントンサイクルの春日さんから貸して頂く事になりましたが、納品がギリギリでぶっつけ本番でした。当然周りにはディスクホイールなんて未来的なホイールを履いている選手はいません。走るとディスクの円盤からグオゥー!グオゥー!と独特の強そうな音がして注目の的でした。新しいホイールを着けた嬉しさで、自由練習ではガンガン走って感じを確かめました。走った感じは硬くて重い。結果はベストタイムではなかったけど、優勝を勝ち取りました。ディスクホイールは乗り方や踏み方などを変えないと更に上は望めないと実感しました。
 この優勝で函館インターハイ出場が決まりました。何が嬉しかったって函館に行ける事が一番嬉しかった!毎日ワクワクしながらディスホイールを着けて練習に明け暮れました。スポーク車輪は一踏み一踏み車輪がしなりますが、当時のスギノ75のディスクホイールは、全くと言っていいほどしなりがありません!俺には何がメリットなのか?いや??新製品!スギノが時間とお金をかけて研究して発売したのだから、使い方さえ分かればスポーク車輪より何倍も進むはず!と思い、俺の研究が始まりました。練習に研究をプラスして取り組む様になったのは、この頃からだったと思います。

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