不撓不屈・ボスの自転車人生

不撓不屈・ボスの自転車人生

後閑 信一 後閑 信一 ごかん しんいち 元競輪選手  平成2年4月に65期生としてデビュー。落車による大ケガや数々の困難を不撓不屈の精神で克服。第46回競輪祭、第15回寛仁親王牌、第56回オールスターとG1で3V。面倒見いい親分肌と風貌から〝ボス″と称された。平成30年1月引退。通算成績は2158戦551勝、2着311回、3着255回。

第40回 マネージャーが励みに  2018年11月24日

 インハイでの悔しさは、あまり後を引きませんでした。それよりも彼等の走りの映像を見て攻略法を考え出す事が楽しかった。そしてもう一つ、気になった事がありました。それは自転車部の2つ下のマネージャーです。たまたま自転車部の部室の前を通りがかり、(本当は吹奏楽部に入りたくて自転車部の部室の前を通った様です(笑))半強制的にマネージャーにされたあの子が気になって仕方がなかった。カッコイイ所を見せたい一心で更に頑張れる様になり、その励みが俺の中では半端ではなかった!最初に出会った時から「コイツだ!」と思い、それから俺は頑張ってこれた!「コイツは俺に絶対必要だ!」と思い、付き合う様になりました。その当時、俺18歳でその子は16歳!余談ですが、あれから30年!その子とは今も一緒に人生を歩んでいます。
 話は戻り、あとは都道府県大会と国体の優勝を目指すのみです。まだまだ幸運は続きました。付き合ったその子は頭が良く、部活が終わると競輪学校の学科問題を教えて貰える様になりました。余計な事を考えることが無くなった俺はもう無敵です。函館競輪場で行われた都道府県大会は実業団や社会人相手に全て2―0のストレート勝ち!向かう所敵なし状態でした。ただ1人、面倒くさい選手がいました。それは香川県・児玉広志選手です。当時は普通の角度のフレームに股がり、ハンドルを極端に前にスライドさせて、肘を折りたたみ、あの児玉フォームで乗っていたのです!俺と児玉選手の事件はレース後に勃発しました!

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