• 玉野競輪場開設67周年記念瀬戸の王子杯争奪戦3/8〜3/11

後記 GⅢ 玉野 03/08 ルーキーチャンピオンレース

役者の違いを見せた南潤

南潤

南潤

 玉野記念シリーズ最終日の11日、本社杯「第111回生ルーキーチャンピオンレース(若鷲賞)」が、一発勝負で行われ、圧巻の逃走劇で南がV。
 別線の動きを待つことなく、3車で結束した愛媛勢の先頭を務める門田が赤板で飛び出す。愛媛トリオに門脇が続いて、前受けの南は5番手でチャンスをうかがった。門田は迷うことなくペースを上げるが、打鐘の2センターから南が踏み込む。南後位にいた牧田は遅れ、主導権を握った愛媛勢の番手の松本も気づいた時にはすでに遅く、横に振るのが精いっぱい。一瞬で後続を置き去りにした。
 「ちょっと脚見せではいい感触じゃなくて、重いなっていうのがあった。そしたら僕だけじゃなくて、みんな重かったんですね。ジャンのところで緩んだんで、後ろに先輩とかが付いていたら行ったんですけど。単騎なんでまだ長いかなと。(打鐘の2センターで)先に仕掛けてもつかなっていうのはあった。でも、逃げ切れてよかったです」
 自力に転じた松本が、南を追うがなかなか空いた車間は詰まらない。ひとり旅を演じた南がインパクトのある逃走劇で、卒業記念次いで同期との争いを制した。
 「着というより自力を出して、見せ場をつくりたいっていう思いがあった。それで勝てたら脚があるっていうことなんで。卒業記念は人の後ろで勝ちにこだわってたんで、今回(ルーキーチャンピオンの優勝)の方がうれしいです」
 すでに同期でただひとりS級優勝を経験。1月和歌山記念では決勝にも進出と、順調に出世街道を突き進んでいる。これからも南が同期をリードしていくのは間違いない。
 最終ホームで自力に転じた松本は、まくりで南を半車身まで詰めたところがゴール。
 「(南は)もっと後ろにいると思っていた。気づいた時にはビューンって行っちゃってた。(最終)バックでは追いつける予定でいたんですけど。うまく踏み直された」
 「(南が仕掛けた)あそこのポイントに尽きる」とは、愛媛ライン3番手の今野。現状での力差を痛感する。
 「(南が)横に来てしまってからだった…。僕がもうちょっと気をつけていたら。ただ、いい経験ができたんで、まず級を(S級に)上げたい」
 山崎は打鐘では前との車間が大きく空いた8番手で、見せ場をつくれなかった。
 「(愛媛勢が南を)引かせると思ってたら、あのまま駆けちゃった。自分は(別線の)動き待ちになってしまった」

Race Playback

レース経過

誘導員 : 田中勇二

 前受けの南、牧田、金ヶ江に、7番手以降の門脇、山崎、野口が単騎戦。後方からの動きがないと見るや赤板ホームから愛媛トリオが飛び出し、先頭の門田は打鐘前からハイピッチで駆ける。2センター、5番手から南が仕掛けると一気に先頭に。門田後位から松本、今野で南を追いかけるが、なかなか車間は詰まらず、2、3着まで。カマした南がそのまま押し切り同期対決を制した。

ページトップへ