• 松山競輪 第2回ウィナーズカップ3/18〜3/21

後記 GⅡ 松山 03/18

武田豊が復活のビッグ制覇

武田豊樹

武田豊樹

 武田選手が、怪我を乗り越えて2年4カ月ぶりにビッグを制覇。レース後は後輩達から胴上げで祝福される。

 苦しみ抜いた先の勝利だった。昨年8月のオールスターで落車。約2カ月の長欠から寬仁親王牌で復帰を果たすも、満足いく走りはできなかった。それでも武田は不屈の精神力で己を磨くと、大舞台で勝負強さを発揮。見事にビッグ制覇を果たした。
 「(前回は)いつ優勝したかわからないですね。(一昨年の)岐阜記念だったと思うんですけど。良い時も、悪い時も、平原君と一緒に走ってますから。最近は(ワンツーが)決まってなかったので、すごく嬉しいです」
 努力が報われたのは、幾度も連係を重ねた盟友・平原の番手から。三谷が番手で粘ってペースが緩むと、平原が勝負所を逃さずスパート。武田は踏み出しこそ続くも、1センターで口が空いてしまった。それでも、諦めずに平原を追いかけると、直線で追いつきざまに交わして優勝をつかんだ。
 「骨盤を折ってからスピードが出ないので。決勝も番手戦で加速がまだちょっと。追いついて待つと後ろから食われるなって言う感じがあったし、2日目の反省を生かして(前に踏んだ)。ここは(09年9月の)オールスターを獲っている競輪場ですから、(ファンの声援を受けて)懐かしく感じましたね」
 次のビッグとなるダービーは、斡旋をしない処置により不参加。体を万全に仕上げて、3カ月後の高松宮杯に照準を絞る。
 「宮杯に向けて体作りをしたいですね。怪我したことによって、体のリズムがすべて悪くなったので。治すことに専念しながら、またこういう大きい舞台で勝負したって気持ちで一杯です」
 平原は交わされて準V。それでも、武田のVを心から祝福した。
 「(三谷が粘るのは)考えてなかったです。もう少し待ってもよかったけど、自分のレースをして終わりたかったので。僕の優勝じゃないけど、ラインで決まったし、武田さんが勝ったので。1着と同じくらい嬉しい終わりかたですね」
 原田は、前を追って3着に入線。ラインを機能させられず、悔しそうにレースを振り返った。
 「SSは何でも対応してくるなと思いました。一番嫌な展開になったんで…。後ろに3人いてくれたのに、仕事ができず申し訳ない」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 小川祐司

 号砲が鳴ると別線の動向を見て平原が出る。前が平原―武田で以下の隊列は、原田―渡部―香川―橋本、単騎の浅井、三谷―村上で周回を重ねる。 三谷が上昇して、赤板で誘導を降ろして先頭に立つ。浅井は切り替え3番手。その上を原田が、押さえて先行態勢を取る。が、三谷は番手で粘り打鐘を迎える。原田の後ろは、三谷―村上(イン)と渡部―香川の併走になり橋本。浅井が橋本の内を突くと、後方の平原が最終ホーム手前から反撃に出る。スピードの違いでまくり切った平原に武田は離れ気味。いったん最後方まで下げた浅井は、まくるも不発。 直線の入り口でようやく平原に追いついた武田が、その勢いで平原を追い込んで優勝。ロングまくりの平原が2着。関東勢を追いかけた原田が3着に入る。

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