• 宇都宮競輪場開設69周年記念宇都宮ワンダーランドカップ6/28〜7/1

後記 GⅢ 宇都宮 06/28

中川誠が5度目の記念V

中川誠一郎

中川誠一郎

 まくった中川選手が、節目の400勝を記念Vで達成。表彰式では、記念撮影に笑顔で応じた。

 初日にバンクレコードを更新。そして、節目の400勝を記念Vで達成。次々と生み出す記録に周囲は驚かされた。「最高の開催でした」。主役を演じた中川は満面の笑みで優勝を喜んだ。
 「(記念Vは昨年の1月和歌山)あれ以来ですね。やっと戻ってきた感じがします。(自力で勝ったが)気持ちは追い込みなので。それは変わらない。バンクと自分の状態を見て、決勝は自分でやった方がいいと思っただけです。(400勝を達成して)早く荒井(崇博)さんに追いつきたいですね」
 初手で6番手の中川は、ジッと戦況が動くのを待った。「自分で切るよりも、単騎に押さえさせて、もつれさせた方が良いと思って」。狙い通り、最後方にいた竹内が打鐘過ぎでハナに立つと、その竹内後位を小松崎と武田で取り合う。チャンスが巡ってきた中川は南を警戒しながら、最終2コーナーで踏み上げる。抜群のスピードで前団を飲み込むと、最後は後続の追撃も許さずメモリアルを決めた。
 「ベストな展開でした。あとは、南君がホームから来るようなら行かせたけど、2コーナーなら自分で行った方が良いと思って。最後は抜かれるかと思っていたんですけど、意外と耐えられましたね」
 1年半ぶりに手にした記念の優勝。九州をけん引するスピードスターに自信が戻った。勢いそのままに、後半戦も突き進む。
 山田が中川の仕掛けに続き、九州ワンツーを決めた。
 「中川さんが良いところで仕掛けてくれました。もしかしたら、こういう展開になるかもって。出脚で口が空きかけたし、4コーナーからは中川さんの踏み直しもあった。人の後ろでこんなにキツイことはないですよ」
 初手から九州勢を追走した南が3着。見せ場を作れず、レース後は反省に終始した。
 「竹内さんより先に動くべきでした。中川さんよりも前から仕掛けて。その上をまくられたなら、仕方ないって思うけど…」
 竹内は単騎で先行したが、中川にまくられて4着。
 「動く気配がなかったし、1回前に出てから周りの動きを見ようと思って。ただのむちゃ駆けになってしまいました。お客さんに申し訳なかったです」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 松岡慶彦

 号砲で守澤が飛び出して正攻法に小松崎を迎え入れると北日本勢が前受け。以下、武田-神山-岡-中川-山田-南-竹内の並びで周回が進む。 打鐘前2コーナーから竹内が単騎で上昇するが、同じく単騎の南や中川はこの動きに続かない。打鐘過ぎに竹内が誘導員を下ろしたところで武田が竹内に乗り替えようとするが、前受けの小松崎も簡単には引かず、2センターからこの両者で番手争いとなる。激しくやり合う2人の決着が着く前に、1センターから中川が巻き返し。短くなった前団をバックで飲み込んでしまう。番手の山田、さらに南が3番手で続いたがともに逆転はならず。押し切った中川はこれが通算400勝。昨年1月和歌山以来、1年半ぶりとなる記念優勝に節目の勝利で花を添えた。

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