• 取手競輪場開設68周年記念水戸黄門賞11/10〜11/13

後記 GⅢ 取手 11/10

NEWヒーローが誕生

山崎賢人

山崎賢人

 注目の新鋭レーサー山崎賢人選手が、後続を突き放して記念初制覇。表彰式では、笑顔で記念撮影に応じた。

 快進撃を続ける山崎賢が、無類の強さで記念初制覇を果たした。S級に特進したのは、今年1月。G1戦初出場の8月オールスターで、いきなり決勝にコマを進めると、続く9月共同通信社杯では着。一気に注目を集めた新鋭が、5度目の記念参戦でしっかり期待に応えた。
 「今年の目標が、記念をひとつ獲るっていうのだったんで良かったです。前検日は、優勝できたらいいなってくらいで。調子は悪くなかったんですけど、最高っていう感じでもなかったので」
 それでも連日、力の違いを見せつけて3連勝で優出。単騎となった決勝は、4番手外併走から2角まくりで快勝した。
 「前を取って引くっていう単純なレースしかしてなかったので、粘るレースも見せておきたいっていうのがあった。キツかったですけど、あそこの位置なら行けるかなって感じだったので。踏んだ瞬間に、出たって思いましたね」
 デビューからわずか1年4カ月。まだまだ成長途中の山崎賢にとって、この優勝は通過点に過ぎない。
 「連日、ラインで決まってないのと、仕掛けが遅いので、そういう隙をなくしていかないといけないですね。結果はうれしいですけど、内容が付いてきてないので。競輪祭に向けて勢いはついたと思うので、ラインで決まるように、決勝にしっかり乗って、自分の役割を果たしたいです」
 地元地区で行われる競輪祭でも、山崎旋風を巻き起こす。
 即席で吉澤に付けた松谷は、山崎賢を止めることはできなかった。
 「吉澤君は他地区なのに、あんなに行ってくれた。山崎(賢)君は1回止まったと思ったのに、そこからまたすごい伸びてきました。本当に強かった」
 勝負どころで内に包まれた山中は、3着に入るのが精いっぱい。
 「情けないです。最後はコースがあって、3(着)まではいけたんですけど、和田さんと優勝を争うようなレースができなかった」
 地元記念連覇は叶わなかった吉澤だが、しっかり見せ場を作った。
 「1回先頭に立って、誰か来るかなって思ってたんですけどね。自分の距離になったんで、もう行きました。力を出し切った結果なんで納得してます」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 河野通孝

 号砲で林がいち早く飛び出し、吉田―林の愛知勢が前受け。以下、山中―和田、吉澤-松谷―五十嵐、山崎賢、山崎芳で周回を重ねる。 赤板ホーム入り口で吉澤が上昇。合わせて山中、吉田も踏み込み、山中が切った上を押さえた吉澤が2角で先手を奪った。山中は4番手まで引くが、吉澤の動きに続いてきた山崎賢と併走になる。これを見ながら吉澤は最終ホーム入り口からスパート。スピードが上がる中、山崎賢は外併走のまま2角で一気にまくって出る。4角であっさり吉澤を捕らえた山崎賢が、後続に3車身差を付けて記念初Vを無傷で達成した。終始、山崎賢を追走の山崎芳は遅れ、2番手以下は横一線となるも、粘る吉澤を交わした松谷が2着、直線外を踏んで山中が3着に入った。

ページトップへ