• 第37回読売新聞社杯全日本選抜競輪2/20〜2/23

後記 GⅠ 取手 02/20

イン強襲でV奪取

古性優作

古性優作

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 今年最初のG1ファイナルの号砲が鳴ると、抜群のスタート力で松浦悠士が誘導後位に取りつく。グランプリ王者、今年の1番車が約束されている古性優作は、抜かりなく中四国勢の後ろの3番手を確保。その位置取りが最終的に明暗を分けた。
 「レース内容が良くなかった。(優勝して)うれしい気持ちもあるけど、悔しいですね」
 単騎の深谷知広、平原康多が8、9番手で周回を重ねて、赤板を迎えても誰も動かない。そのまま打鐘を通過して、腹を固めた太田竜馬がペースを上げて風を切る。単騎だった昨年グランプリでは、4番手から仕掛けた古性だったが、太田の掛かりに動けない。が、5番手の新田祐大のまくりが飛んできた。
 「全然、仕掛けられるようなスピードじゃなかった。太田君の出脚がすごくて口が空いた感じがあって、脚がたまらなかった。あの掛かりで新田さんが来るとは思わなかったんでビックリした。それに(前の)松浦君は余裕がありそうだったんで、どんだけ強いねんって思いました」
 最終3コーナー過ぎに新田のまくりにかぶった古性は、外のコースをふさがれて窮地に陥った。が、そこからが真骨頂。新田に合わせて松浦が番手から出ると、Vロードを探し求めた。
 「あそこしかなかった。外に新田さんがいてヤバいなと思って、とっさの判断で(松浦の内に)行きました」
 松浦が外の新田を張るように、一瞬だけ空けたインを突いた古性が追い込む。外の新田の強襲を退けて、松浦をとらえたところがゴールだった。
 「太田君が前だったんで、新田さんが動いてレースが回るかと思ってたんで想定外の展開でした。(最終)1センターくらいで仕掛けられるのが理想でした」
 31歳のバースデーとなった準決ではまくりでシリーズ初勝利を飾り、ファイナルに弾みをつけた。絶好調ではなかったが、脚力だけではなくレースでの判断力と俊敏な立ち回りを武器に、総合力で戦える強みを生かした。
 「あんまり調子がいいっていう感じではなかった。気持ちでカバーできたかなと思います」
 8月のオールスターで初戴冠を遂げた古性は、年末のグランプリを制して初の賞金王、最優秀選手賞にも輝いた。
 「(最優秀選手賞という)すばらしい賞をいただけると思ってなかった。まだ自覚もそこまでついてなかったけど、SSですし(GPチャンピオンの)1番車も着ているのでしっかり走ろうと。一番先にグランプリを決められてホッとしています。(昨年のオールスターとGPを獲って)自分が思ってるよりオッズが変わった気がします。自分の脚力は上がってないけど、期待度は上がっていると思う。それを力に変えてしっかり自信をもってレースができてるかなと。このあとも気を抜かずに、もっといっぱい(タイトルを)獲れるように頑張りたい。これにまったく満足できていないですし、(決勝は)レース内容も良くない。良かったのは結果だけなんで、レース内容も結果も最高と言えるようなタテ脚を磨いていって、そういう選手になれたらいいかなと思います」
 年末のグランプリ出場が当確。しかしながら、それに甘んじることなく、自身を高めていくことに古性は余念がない。

 単騎の2人をはじめ別線は動かない。太田が前受けからそのまま先行策。最終3コーナーから番手まくりを打った松浦悠士は、外の新田には先着したが、内を古性にいかれた。
 「(最終3コーナーで)外に選手も来ていましたし、太田君も目イチで駆けてくれていた。バックでタレてきていましたし、自分が出る形になってしまいました。2コーナーで詰める勢いで出ていっても、後ろにサラ脚の古性君もいましたしやられていたかなって。難しかったですね。最後に一瞬空けてしまったところを(古性に)行かれてしまいました。太田君が頑張ってくれたのに申し訳ない」

 5番手の新田祐大は、打鐘でアクションを起こしかけたがじっと我慢。最終2コーナー過ぎからのまくりになった。
 「深谷君の動きも気になったんですけど、太田君も強かった。(最終)2コーナー過ぎ、バックでいったんですけど、自分が思っているスピード域に達するまでに時間が掛かってしまいました。そこからの伸びと松浦君が踏み込んだ感じと、ちょっと難しかった。ジャンでも少し迷いましたし、バックで仕掛けたところも迷いがありました」

Race Playback

レース展開4
 内から追い込んだ古性優作選手が突き抜けて優勝。番手まくりの松浦悠士選手が2着。外をまくった新田祐大選手が3着。

レース経過

誘導員 : 河野通孝

 号砲で古性優作と松浦悠士が飛び出したが、大外枠ながら松浦が素早く誘導員の後ろを占めた。太田竜馬-松浦の中四国勢が前を固め、その後ろは古性-浅井康太の中近勢。5番手に新田祐大-佐藤慎太郎-成田和也の福島トリオとなり、単騎の深谷知広、平原康多は8、9番手。この並びのまましばらく静かな周回を重ねる。 赤板前から徐々に誘導のペースが上がりはじめるが、まだ誰もアクションを起こさず一本棒のままで赤板を通過。2コーナーで正攻法の太田は誘導員と少しずつ車間を空けはじめて後続の仕掛けに備える。打鐘が入って誘導員が退避し、ややペースが緩んだが、それでもまだ後方からの動きはないまま。腹をくくった太田は2センターから猛ダッシュすると、一気にペースが上がり、最終ホームも相変わらず一本棒で通過。最終バックでようやく新田がスパート。新田が好スピードで前団に迫ると、2センターで太田の番手から松浦が番手まくり。松浦は新田を合わせたが、4コーナーで新田をけん制して少し外に振った一瞬の隙を古性は見逃さず松浦の内を突く。ゴール前は内に古性、中に松浦、外に新田で3車が横一線となったが、内から抜け出した古性が松浦を4分の3輪押さえて全日本選抜初Vを飾った。準Vが松浦で、新田は3着。

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