• 松戸競輪場開設72周年記念燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯12/8〜12/11

後記 GⅢ 松戸 12/08

4度目のG3制覇も地元の松戸

岩本俊介

岩本俊介

決勝優勝写真
決勝優勝写真
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 松戸と言ったらこの男。岩本俊介がラインの絆を示して、当所で4度目のG3制覇を成し遂げた。
 最内枠の和田健太郎がスタートを取り、南関勢が前受け。先頭の松井宏佑が、誘導と車間を切って突っ張る態勢を整える。この時点で、見てる側にも松井の気迫がひしひしと伝わってきた。
 「もう、(松井)宏佑の気持ちが固まっていた。何が何でも自分たち(のライン)から優勝を出すっていう強い気持ちが伝わってきた。僕も(中西大)を一瞬振ったけど、宏佑が強いので勝手に離れていった感じでした。宏佑があれだけ行ってくれているし、誰も仕掛けられない。自分か、和田(健太郎)さんが1着しかないと思いました」
 岩本は最終2コーナーから、別線の仕掛けを待たずして番手まくり。最後は和田を振り切って歓喜のゴールを駆け抜けた。11年取手記念代替でG3を初制覇してから、一昨年の70周年記念、同年の千葉記念の代替開催と、岩本が過去3度制したG3はすべて当所でのもの。同じ地で味わう4度目の美酒は、いつもとは違う味のようだ。
 「ゴールして、まず宏佑への感謝の気持ちがあふれた。和田さんがいつものように笑顔で迎えてくれた。何回かここで獲らせてもらっているけど、今年は南関の自力に支えられて獲れたので重みが違う。頼りになる後輩が支えになって、後ろを固めてもらって、みんなからバトンをもらって勝たせてもらった」
 自力が本職の岩本だからこそ、ラインへの感謝は誰よりも深い。来年への抱負を聞かれると「疲れたからそれはいつも通り来年考えます」と、岩本らしくいたずらっぽく笑って締めくくった。

 南関ライン3番手を固めた和田健太郎が続いて2着。盟友とのワンツーで地元の期待に応えた。
 「(松井の頑張り)それがあっての岩本や自分の着だと思う。三谷(将太)君に降りられないように、自分の位置を確保して付いていた。あの形になったら、どう頑張っても抜くのは無理。僕も体調不良明けで、決勝に乗ることが第一前提と思っていたけど、最高の形で終われた」

 磯田旭は山口翼が松井に突っ張られると、内に降りて南関勢後位を確保し山口との息を合わせる。山口が不発と見るや、自ら外を踏み上げて3着に突っ込んだ。
 「南関勢に突っ張られたら、あの形で中団、中団でした。(最終)ホームで単騎勢が行きそうな気配があったので、かぶる前にと思って自分で外を踏んだ。競輪祭の権利を取りたかったから3着までと思って踏みました。今後、栃木からは坂井洋や眞杉匠が出てくるから、そこに出会えるように準備して体作りをしてきたい」

Race Playback

レース展開4
 岩本俊介選手が逃げた松井宏佑選手マークから番手まくりで優勝。和田健太郎選手が流れ込んで地元ワンツー。離れた3着に磯田旭選手。

レース経過

誘導員 : 武井大介

 号砲が鳴ると最内枠の和田健太郎が、誘導の後ろを取り切る。松井宏佑-岩本俊介-和田の南関勢が前を固める。中団は中西大-三谷将太の近畿勢が取り、単騎の高橋晋也が続く。山口翼-磯田旭の茨栃勢が後攻めとなり、最後方は単騎の上田尭弥。 青板で山口-磯田が上昇を開始。バックで山口は南関勢に並びかけるが、松井は突っ張って出させない。山口-磯田は南関勢の後ろに入り立て直しを図ると、今度は中西が踏み上げて赤板を迎える。だが、これも松井は突っ張って主導権を譲らない。中西は岩本の外で懸命に踏み込むが、打鐘の4コーナーで力尽き、南関勢の後ろに入った。最終2コーナーを立ち上がったところから、番手の岩本が自力に転じる。4番手の中西は続けず、岩本-和田の後ろが離れてしまい、直線は地元コンビの一騎打ち。岩本のスピードはまったく衰えず、和田は差を詰められない。岩本は、和田を余裕で振り切り優勝。3着には後方からまくり上げた磯田が入った。

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