• 川崎競輪場開設74周年記念桜花賞・海老澤清杯1/18〜1/21

後記 GⅢ 川崎 01/18

郡司浩が川崎記念を4連覇

郡司浩平

郡司浩平

決勝優勝写真
決勝優勝写真
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 予想された降雪、大荒れの天候も杞憂に終わり、9人が発走機にそろうころには夕日が差し込んでいた。その光に照らされた郡司浩平が、真っ先にゴールを駆け抜けた。S級S班を陥落となっても、郡司が輝きを失うことはなかった。
 「川崎を走るのは久々でしたし、なんとか期待に応えられた。声援に応えられて良かったです」
 新S班の深谷知広に地元勢が続いて、南関勢は5車で結束。番手を回った郡司にお膳立てが整えられたが、相手は清水裕友、松浦悠士のS級S班コンビ。地元といえども、そう簡単には勝たせてもらえなかった。
 「3番手が(松谷秀幸と清水裕友で)併走になっているのがわかった。(最終)1センターくらいの苦しいところで松谷さんが遅れているのもわかった」
 赤板を目がけて深谷がフルアクセル。それに呼応するように踏み込んだ清水が飛び付いて、3番手が松谷と重なった。郡司は落ち着いて番手をキープ。前後に注意を払いながら、流れを見極めた。
 「併走になっているのがわかったので、深谷さんもペースで駆けてくれた。それでここまで引きつけられた。(競り勝った)清水が(後ろに)入っているのがわかった。あんまり(番手から)早く出ても、清水も松浦もいるんで。あとは自分が獲りにいくところで仕掛けようと。深谷さんの頑張りのおかげで、(自分が踏む)距離的にも短くなった」
 深谷が敢然と逃げるが、最終2コーナー手前で外に浮いた松谷が力尽きて、ラインの3番手以降が崩壊。あとは自身のV獲りにシフトを切り替えて集中した。
 「清水は脚を使っていた。あとは松浦に先に踏み込まれるよりはと。こうやって(南関勢が)たくさん勝ち上がることはうれしい反面、難しいところもある。あらためて、その難しさを感じました」
 久しぶりの7車立てとなった岸和田を完全Vで24年のスタートを切った郡司は、2日目以降から3連勝で川崎記念優勝。このあとは深谷の地元でもある静岡記念(2月1日から)をステップにして、今年最初のG1、全日本選抜に挑む。
 「去年、G1で結果を残せなかったので、今年はっていうのはある。年明けからいい流れに乗れているし、気持ちだったり、パフォーマンスを落とさないように1年を続けていければ。G1だけでなく、F1も含めて取りこぼしがないように意識して走りたい」
 ホームバンクでの声援は、なによりの励み。21年の全日本選抜制覇から遠ざかっているタイトル獲りで、今度は地元に朗報を届けたい。

 「ハコにいけたら一番良かった」。深谷の強烈なダッシュもあり、飛び付いた清水裕友は南関ラインの3番手。松谷をさばいて最終2コーナーで単独のポジションを奪取したが、流れ込みの2着。心苦しい地元勢分断を振り返る。
 「(南関勢が仕掛けてきて)合ったところでした。ハコで合えば良かったけど。地元勢には申し訳ないけど、誰かのところで粘らないと稲川(翔)さんもいるんで7番手になってしまう。勝つには地元勢には申し訳ないけど…。(併走して)内はあんまり得意じゃない。最後は伸び切れなかった」

 打鐘2センター付近では単独になっていた松浦悠士。清水が競り合いにカタをつけて、4番手で直線を迎えた松浦は中のコースを踏んで3着。
 「(深谷の)カマシが早かった。あんなタイミングでカマして来るとは。ちょっと(清水)裕友が踏み遅れた感じもあった。僕も余裕があれば当たりたかったけど。堀内(俊介)さんに降りられたところで脚を使った。最後は中割りにいったけど、あれで(ハンドルを)投げてたらコケてたと思う。裕友も頑張ってくれたけど、キツいレースだった」

Race Playback

レース展開4
 深谷知広選手の先行を利した郡司浩平選手が追い込んで地元V。後位を奪った清水裕友選手が2着、3着に松浦悠士選手。

レース経過

誘導員 : 白戸淳太郎

 スタートは、郡司浩平が勢い良く飛び出すも最内枠を利して松浦悠士が誘導を追う。周回中は、清水裕友-松浦-恩田淳平、稲川翔、深谷知広-郡司-松谷秀幸-堀内俊介-福田知也の並び。 青板バックから深谷が前との車間を空け始めると、3コーナーでは清水も後方の動きを警戒。赤板を目掛けて深谷が一気に踏み上げる。清水も応戦するが深谷-郡司には出られて、3番手のインで松谷と併走。打鐘では深谷は全開でスパート。3番手は取り合いが続いたが、最終2コーナーで清水が松谷をさばいて3番手を取り切る。2コーナーから後方の稲川がまくり上げるも前には届かない。2センターで郡司が逃げる深谷との車間を詰めながら直線で抜け出すしてV。2着には郡司後位を奪った清水が入り、清水を追走した松浦が3着。

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