• 1/9〜1/12
  • 和歌山競輪場開設76周年記念開設記念 和歌山グランプリ

  • 1/9〜1/12

後記 GⅢ 和歌山 01/09

豪脚発揮のV奪取

脇本雄太

脇本雄太

優勝写真
優勝写真
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「とてもじゃないが満足できる状態じゃない」
 寬仁親王牌でのウォーミングアップ中のアクシデントで、左ヒジに大ケガを負った脇本雄太は、現状を包み隠さずこう話していた。だが、輪史に名前を残すグランプリスラマーは、そんな逆境をも跳ねのけた。
 単騎となった脇本は、周回中から9番手。南関勢と、北日本勢の主導権争いをまったく意に介さず、ただじっと、自分のタイミングを待った。松井宏佑が打鐘過ぎに先手をにぎり、郡司浩平が車間を切る。前が遠い9番手のポジションも、脇本には関係なかった。
 「どんな動きをされたとしても、自分の力を出せるところから仕掛けようと思ってたので、前の動きは気にしていなかったです。あおりがあったのを、冷静に見つつってところでした」
 2コーナーで先に仕掛けた杉浦侑吾を追いかけて、2センターから持ち出し本格的に加速。イエローラインのさらに外から一気に車を伸ばした。松井の番手から出た郡司を、とらえたところがゴールだった。ラスト半周11秒2の上がりタイムは、一人だけ次元の違うタイム。ケガを負っているとは、到底思えない。苦境のなかで結果が出たことに、脇本自身も満足げな表情を浮かべる。
 「自分が苦しい状況にあって、心配事もあるなかで、こうして1着が取れたことは自信になる。次につながると思います」
 競走のなかで、できることを探っているのが現状だ。ケガの回復を待ちながらも、走る以上は結果を残し続けなければならない。現実と向き合って、完全復活を目指す。
 「これをしたら痛いっていうのが分かって、そのなかで力を出せるポジションを探していました。まだまだ煮詰めることができると思うので、この結果に満足せずに頑張っていきたい。今年一発目の優勝はプラスになると思う。(今後に向けて)練習と、治療のプランを組み合わせてやっていきたいと思っています」
 これまで何度もケガに悩まされてきたが、最速の名を譲ったことはない。次走は、今年のグランプリが行われるいわき平での記念。初めてG1タイトルを手にした思い出のバンクで、再びスピードを爆発させる。

 松井の番手から、3コーナーで前に踏み込んだ郡司浩平は、勝利目前のところで脇本のスピードに屈して2着。
 「(松井)宏佑に任せていましたし、二分戦で、単騎勢も変に内を狙ってくる選手じゃないんで、(北日本勢を)出させても4番手が取れる。無理やり来るようなら引いてもいいかなとは思ってました。すんなりの4番手なんで、もう少し待ってからでも良かったと思うけど、宏佑の気持ちが入っていましたね。酒井(雄多)が4番手に入ったのも分かりましたけど、宏佑が掛かっていましたし、ジャンから(の先行)なので、見切りで(番手から)出ていくよりは、引き付けてからと頭をスイッチした。(杉浦が)見えた時点ですかさず出ていったんですけど、引き付けすぎた部分はあります。ゴール前で失速していますし、単純に力負けです」

 南関ライン3番手の簗田一輝が郡司に続いた。杉浦のまくりを止めて、ラインとしての役割は果たした。
 「(松井が叩き切って)4番手に酒井が入ったのが分かりましたし、内を締めておくのと、郡司さんのタイミングに遅れないように付いていました。(杉浦が)来たのが見えたし、行かれちゃうかなっていうスピードだった。その後ろに脇本さんが来てたんで、あそこの動きをコンパクトじゃなくて、もっと大きめに振っていれば良かった。結果、そこで脚を使って郡司さんを抜けていないけど、3番手に付いていって、抜くだけっていうのは自分は嫌なので」

Race Playback

レース展開4
 先行する松井宏佑選手の番手から郡司浩平選手が絶好抜け出すも、大外から脇本雄太選手が抜群のスピードでまくり切った。

レース経過

誘導員 : 西岡正一

 号砲が鳴り響くと郡司浩平、渡部幸訓、高橋晋也が飛び出すが、最内枠の郡司がスタートを決めた。松井宏佑-郡司-簗田一輝-和田健太郎の南関カルテットが前を固め、中団に酒井雄多-高橋-渡部の北日本勢。単騎の杉浦侑吾、脇本雄太は8、9番手となった。 青板周回のバックで酒井が上昇をはじめると、松井は誘導員と車間を空け、中バンクまで上がって臨戦態勢。両者は体をぶつけあって激しい火花を散らしたが、赤板過ぎに酒井が前に出ると、松井は北日本勢の後ろまで車を下げた。単騎の杉浦、脇本は動かず相変わらず8、9番手。2コーナーを立ち直ったところから松井がスパート。気付いた酒井も懸命に踏み込むが、スピードでまさった松井が先手を奪う。松井-郡司-簗田まで前に出たが、やや遅れた和田は高橋に絡まれてしまい、最終ホームは松井-郡司-簗田、酒井-高橋、和田、渡部、杉浦、脇本で通過。松井と車間を空けて後続の反撃に備えた郡司に対し、2コーナーを立ち直ったところから杉浦が発進し、脇本が追う。脚力を温存していた杉浦は素晴らしいスピードで前団に迫ったが、3コーナーで郡司がタテに踏み込み、2センターで簗田のブロックで浮かされた。すると脇本は自ら踏み込む。直線で先頭に躍り出た郡司に、イエローラインあたりをぐんぐん伸びた脇本が襲い掛かる。ゴールは接戦となったが、脇本が郡司を8分の1輪交わしてV。73周年に続き大会2V目を達成した。郡司が2着で、3着は簗田。