快速カマシがさく裂!
佐々木悠葵
昨晩から降りしきった雪は中盤戦で降りやんだものの、極寒のバンクコンディションで行われた決勝戦。地元勢や、勢いに乗った中部勢、昨年覇者の松井宏佑らを打ち破ったのは、佐々木悠葵のハイスピードカマシだった。
芦澤大輔が、巧みなスタートを決めて中団を確保。佐々木にとって、理想としていたレース運びが叶った。
「並びが想定通りだった。あの並びで、(脚力を)ためてから(仕掛けて)行くのも作戦通りだった。(棚瀬義大は)S級の決勝も初めてと聞いていたので、そこまでペースも上がらないと思っていた。芦澤さんと、2人で決まるように仕掛けました」
青板バックで切った棚瀬がミドルペースでいると、佐々木は赤板から一気のカマシ。中団の三谷竜生は反応できず、踏み上げた棚瀬とも、あまりにもスピードが違う。打鐘2センターでは芦澤と共に2車で出切り、3番手に収まった棚瀬は車間が空く。最終ホームから巻き返した三谷竜の進みも悪い。抜群の掛かりで逃げた佐々木が、芦澤の援護を受けてそのまま押し切った。
「優勝できるとはまったく思ってなかったです。もう、バックでは脚がいっぱいでした。(1着だとは)本当にわからなかったです。ゴール線も見ずにゴールしたので、びっくりです。芦澤さんにもチャンスがあるようにと思って走ったし、それで優勝できてうれしいです」
これまで3度ビッグレースで決勝に進出し、昨年のサマーナイトフェスティバルは、眞杉匠の優勝に大きく貢献するラインの前回り。佐々木の活躍が、関東勢のビッグレースでの躍進につながる。
「(ラインが)2車になったり、車番が悪かったり、ビッグレースでもそういうことが多くて、(競輪は)難しいなと思う。でも、そういうときに気持ちを入れないとなっていうのは、年始に思いました」
精神的にも成長し、関東を導く大砲へと進化を遂げよう。
芦澤大輔は、佐々木のカマシにピタリと追走。スタートから、援護まで、いぶし銀の動きを見せた。最後は佐々木に逃げ切りを許したが、昨年の一時期は苦しい時間を過ごした芦澤にとって、このワンツーは大きい。
「スタートは中団が欲しくて、うまく取れて良かった。33バンクですし、(佐々木は)後方になったらすかさず行くと思っていたので、付け切れて良かった。自分も余裕はあったんですけど、佐々木君が強かった。自分もできることをと思ってやったけど、棚瀬君のまくりも結局1車くらいしか来なかったし、みんなをうまく33バンクのコーナーを使って外々を回させることができた。(差せないのは)単純に脚力の問題なんで。佐々木君が強かった」
佐々木に叩かれた棚瀬は、バックからもう一度外に持ち出す。マークの森川大輔は、いっぱいになった棚瀬の内から伸びて3着に入った。
「スタートは、前が取れれば突っ張るなりなんなりとできたけど、後ろ攻めになったんで、とりあえず押さえてから。(佐々木のスピードが)ちょっと良すぎましたね。僕に反応できるスピード感じゃなかった。(棚瀬が3番手に収まって)頑張れと思ったけど、きつそうだった。でも、仕掛けてくれたから僕の着がある。もうちょっと早めに内に行けたら良かったけど、棚瀬もまだ粘ってたので」