俊敏な立ち回りで好展開生かす
菅田壱道
MVP経験者の郡司浩平と古性優作のS班2名に、地元のエース山口拳矢ら、豪華メンバーがそろった激戦を制したのは菅田壱道。赤板過ぎに誘導を切った小松崎大地は、別線の巻き返しが来ないと見るや、打鐘過ぎに腹をくくって先行策に出た。番手を回った菅田はさまざまな展開を考えていた。
「地元勢が前を取っていたので、優勝するには突っ張り(先行)はないだろうと。(前を)切れたらチャンスがあると思っていました」
4番手の位置を取った古性優作は最終ホームからスパート。抜群の踏み出しに東口善朋が離れると、菅田はその隙を逃さなかった。
「志田君が来るタイミングで古性君が来て、東口さんが空いていたので、切り替えさせてもらいました。待っていたら、被ってしまって小松崎さんの頑張りも無駄になってしまうし、一生懸命、優勝を獲りにいきました」
菅田は古性の番手に入ってから、ゴールへの距離を逆算し、優勝だけを狙って踏み込む。
「はまってからは余裕があって内、外を警戒しながら、踏み込める位置を見定めてから踏めました」
22年7月の福井記念以来5回目のG3優勝となった菅田。同県の阿部拓真がS級S班になっており、宮城勢は士気が高い。
「久しぶりに記念を優勝できてよかったです。宮城には(阿部)拓真がいますし、若手を引っ張っていて一人でも多くG1に乗れるように。自分も含めてタイトルを目指して頑張っていきたいです」
今年は地元地区のいわき平でグランプリが行われる。初のグランプリ出場へと早くも期待は高まるが、目の前の一戦に集中する。
「G1の一戦、一戦を頑張っていって、出られたら最高です。まずは目の前のレースを頑張りたい」
「感覚が良かった」と語った古性優作は準決、決勝とロングスパートに出て最終バックを先頭で通過。「あとは出力が追いついてくれば、今年は楽しみな一年になりそう」と復調の手応えをつかむ。
「(初手は)地元が前を取ってくれたので、その後ろからで、あんな感じで走れたらいいなとは思っていた。(志田に合わせて仕掛けて)被るのは嫌だなと思って、でも結局、(後ろは)東口さんじゃなかったんですね。全然わからなかった。感覚は良かったけど、(後ろにいるのが)東口さんだったらゴール前勝負できていたと思うけど、菅田さんだったし敵がハマってしまうときつい。スキルに出力を足せれば面白い年になるのかな。(今年は近畿勢でタイトル総なめを掲げ)それを達成するには、今日も押し切れるようにならないといけない。(番手が敵になってしまっても)あの距離なら押し切らないと」
単騎の清水裕友は最終2コーナーから大外を仕掛けていく。前団をまくりきることができなかったが、次走の地元ウィナーズカップに向けて視界は良好だ。
「志田君がずる引きするとは思わなかった。押さえにいく所とかは郡司さんが北に付いていったので、自分はその逆(近畿勢)にいこうと。(古性が)志田君に合わせて行って、自分も仕掛けてみたけど、伸びなかった。(古性が)普通に掛かっていたし、無理やり仕掛けた感じで伸びなかった。ずっとそこ(防府のウィナーズカップ)に向けて自分なりにいろいろとやってきた。今日もそれに対しての方向性は見えてきた。そういう意味では迷いがなくなったのは収穫です。2日目に使ったやつ(フレーム)でアタリがついた感じ。昨日、今日とセッティングを微調整して方向性も見えてきた、自転車でどうこうはもうないのかなと。しっかり練習をしていければと思います」