記念制覇で松浦悠士が賞金加算!
松浦悠士
北日本4車の狙いを読み切った中四国コンビが圧巻のレース運び。石原颯の驚異のカマシに乗った松浦悠士が、今年の函館記念以来26回目のG3優勝を、みちのくバンクで成し遂げた。
4車そろった北日本勢は、新山響平を先頭に前受けに成功。新山の狙いは、初日特選で突っ張り切れなかった石原を、まず赤板で出させないこと。だが、北日本勢の狙いを完全に読み切った中四国コンビは、それを逆手にとって赤板での踏み合いを避けた。
「(石原は)初日にあの仕掛けで、赤板で出切っている。北日本勢はあそこ(赤板)で踏むだろうと思っていました。それなら、赤板で踏んでから、もう一回隠れて仕掛けようと。石原君が思っていた通りに、強い走りをしてくれました」
赤板は追い出し気味の踏み方で温存。逆に、焦ってペースを上げた北日本勢は脚力を消耗する。あとは、石原がカマして新山を叩き切れるかどうか。だが、石原はそんな心配も吹き飛ばすような加速を見せた。空いた車間を一気に詰めると、打鐘から持ち出して猛然と襲い掛かる。新山も全開で踏み上げたが、石原のスピードが完全に上回っていた。最終1コーナーで叩き切り、松浦もピタリと追いかけた。
「タイミングがちょっと早いかなと思ったけど、いいペースでいってくれました。(最終)1センターで大きく後ろがもつれていたのがわかったので、ワンツーが決まったかなと思った。バックくらいからは、石原も苦しそうで、待って、待ってっていう感じで(抜きに)いった。石原君は最後まで頑張ってくれました。最後は座る位置が良くなかったし、今回は脚の感じも良くなかった。でも、昨日(3日目)石原君が強かったおかげで、脚が仕上がって、追走に余裕がありました。石原君の頑張りに尽きると思います」
間合いを取り、余裕を持って援護した松浦が直線で抜け出してV。この優勝は、賞金でのグランプリ出場を射程圏に入れている松浦にとって大きな意味を持つ。
「競輪祭前の、9月、10月で(グランプリ出場を)決めておきたいと思っているので、この優勝は大きいと思います。来年の2月に全日本選抜が(地元の広島で)あるので、S級S班で出たいっていう思いが強い。今回の優勝は大きいと思います」
獲得賞金は9000万円台に突入し、賞金ランキングは5位に浮上。地元での大一番を赤いパンツで迎えるため、いよいよエンジンをフル回転させていく。
新山は石原に出られたものの、阿部拓真が中四国勢を追っていた松岡辰泰を最終1センターで飛ばして、3番手に迎え入れる。新山が2センターで再度持ち出すと、阿部はその内からコースを伸びて2着に食い込んだ。
「赤板のところの石原君の追い出しで、みんな焦って踏みすぎた。そのあとの石原君のスピードはすごすぎた。(石原を)飛ばしにいきたかったけど、スピードが合わなくて、松浦もビタビタに追走していたので、その後ろ(単騎の松岡辰泰)になりました。新山がギリギリで踏み込んでくれたけど、自分も脚にきていたし、(仕事をして)脚は削られていました」
石原颯の走りなくして、松浦の優勝はなかった。新山の突っ張り先行を力でねじ伏せて、3着に粘った。
「もう無理っす。(打鐘手前で)車間を空けすぎてしまいました。(坂本)貴史さんの横まではスーっといけたんで、いけるかなと思いました。ホームまでスーッといきたかったけど、アベタク(阿部拓真)さんの横で一瞬、流しました。後輪もはねてしまったし、まずいと思いました。1周半、全力でしたし、脚は一杯で最後は(頭の中が)真っ白でした。新山さんを相手にカマせたのは、いい感じですし、次からいいイメージで戦えそう。でもこれは2分戦だったし、これが3分戦なら、また違う。(2日目からセッティングを変えて)これに慣れていきたいですね」