• 松山競輪場開設74周年記念金亀杯争覇戦3/7〜3/10

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 松山 03/07

山口多聞

山口多聞

 今年からS級に昇格して今回が2度目の記念シリーズとなった山口多聞。最終日はアクシデントもあり大敗を喫してしまったが、初日、3日目と持ち前の先行力を誇示して存在感をアピール。同県の平原康多が認めるほどのポテンシャルの持ち主で、今節3日目に連係した鈴木竜士は「眞杉(匠)みたいに強かった」と驚くほどで、さらなる活躍が期待される。

 「高松記念も今回も初日はなんとか勝ち上がれたんですけど、特選組と対戦する二次予選は大敗してしまっているので。今回対戦した深谷(知広)さんのスピードは凄かったですね。自分はまだ勝ちパターンが少ない。先行がストロングポイントというよりそれしかないので。もう少し幅を増やしていかないと。最終日みたいにまくりになったときでもいけるように。練習は兄弟子の森田(優弥)さんたちとやらせていただいています。自分も強くなっていけるように」

佐々木豪

佐々木豪

犬伏湧也

犬伏湧也

 「今回は決勝に乗って優勝するつもりできました」と前検日から意気込んでいた地元の佐々木豪。初日は豪快なまくりで白星スタートを飾ったが、犬伏湧也に前を任せた二次予選でともに内に包まれて抜け出せず、まさかの敗退を喫した。

 「気持ちの切り替えはかなり難しかった」と心は折れかけたが、後輩の支えとファンの声援を力に3日目、4日目と戦い抜いてシリーズ3勝を挙げた。

 「吉田(智哉)のおかげです。あいつは初日に落車したのに2日目も頑張って1着を取ってましたし、負けた自分に声をかけてくれて。3日目も最終日もお客さんの声援が温かかったです。負け戦ですけど、地元なので。下手な走りはできないと思って頑張りました。今回は今までで一番きつい練習をしてきていたんで。悔しかったですけど。地元でなかなか決勝に乗れていないんで、来年こそ乗りたい」

 

 今年に入り岐阜の全日本選抜競輪、高松記念と決勝進出を逃していた犬伏。今シリーズは「長い距離を踏み切る」ことをテーマに挑んだ。決勝進出こそ叶わなかったが、最終日にようやく手応えをつかんだ様子。自らが四国地区を引っ張っていかないといけないという責任感も芽生えている。

 「今回は長い距離を行っても最後まで持つように練習してきたつもりだったんですけど。初日は全開じゃなくうまく回しながらラインで決まるようにと思って踏んだけど、バックからの踏み上げる感じがイマイチで押し切れなかった。最終日は特別優秀戦で決勝じゃなかったけど、このメンバーでこういう先行ができたのは良かった。結果、こられたのは(佐藤)慎太郎さん(押上げにより1着失格)だけですし、他の人にはまくられていない。この走りを上位でできれば。これを初日からしないとダメなんですけど、気持ちの面なのか、初日から出せるようにしたい。初日から思い切ったレースをしないといけないので。地元地区の開催ですし、決勝に乗りたかった。地元地区でひとりでも多く四国の選手が決勝に上がらないといけないと思うので。中国は強いので、四国のレベルを上げていきたい」

篠田幸希

篠田幸希

 最終日の9レースでは123期9名によるルーキーチャンピオンレースが行われた。練習仲間の浮島知稀に前を託した篠田幸希が終始レースを有利に運び、同期対決を制して頂点に輝いた。

 「後ろ(番手回り)じゃなかったら勝てなかったと思うので。浮島君に感謝です。ゴールしたあとは嬉しかったです。(小林)泰正さんみたいになんでもできる選手になりたいです。泰正さんは同じ日体大の出身で、4つ上の先輩です。S級に上がって先輩たちと走れるように頑張っていきたいです。眞杉(匠)君や森田(優弥)君とは同級生で、前橋にきた時とか一緒に練習をさせてもらっています」

 先にS級戦で活躍している同世代に刺激を受けている。同県の小林泰正らとともに質の高いトレーニングに取り組み、S級で活躍する日を目標に脚力アップに努めており、今後の走りにも注目したい。

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