• 川崎競輪場開設75周年記念桜花賞・海老澤清杯4/4〜4/7

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 川崎 04/04

 川崎記念5連覇を狙った郡司浩平は、決勝で末着に沈んで唇を噛んだ。「自力での力の差を感じました。北井さんや、松井(宏佑)、深谷(知広)さんに、おんぶにだっこじゃいられない」。南関のエースは、敗戦を糧にしてまた強くなる。

北井佑季

北井佑季

 今大会のハイライトは、準決勝12レース。突っ張り先行を狙った北井佑季に、眞杉匠が打鐘で4番手から襲い掛かって壮絶なモガキ合いに発展。お互いに着外に沈んだものの、一流の先行屋がプライドを激しくぶつけ合った。北井は、その場面をこう語る。

 「眞杉君が来るとしたら、(打鐘の)あのタイミングかなっていうのは思ってた。けど、そこで引くのは…。眞杉君にとって4番手っていうのはおいしい位置だったと思う。それでも叩きに来たってことは、僕のことを同型として少しは認めてくれているってことなんだと思う。僕にとっては、あそこで突っ張ることが勝ちに一番近い方法だったし、眞杉君にとってはあそこで叩くことが一番勝ちに近かったんだと思う。あの気持ちのぶつかり合いは、次につながりますね。ただ、眞杉のことは許しません(笑)」

河合佑弥

河合佑弥

 河合佑弥は、最終日に一勝。競走得点の上回る小原丈一郎をまくった一撃は力強かった。昨年8月京王閣G3以来に9車立てで白星を挙げて、上々の感触を得た。

 「(最終)ホームで詰まったところは落ち着いてと。本来なら行っても良いのかもしれないけど、今日(最終日)は(打鐘で)引いたらまくりだなと思ったので。出は良くなかったけど、3コーナーの登りを乗り越えられれば、そこさえ頑張ればラインで決まると思って一生懸命踏みました。今回はサドルを変えて来て、ずっとセッティングをいじっていました。最終日にして良くなりましたね」

塚本大樹

塚本大樹

 追加参戦だった塚本大樹は、松山F1から中2日とハードなスケジュール。それでも、シリーズ3連対と着をまとめて、最終日には逃げた伊藤旭の番手から抜け出して3連単31万円オーバーの大穴車券を配給した。

 「日程的にはハードだったけど、収穫がありましたね。3日目に(伊藤)旭と連係した時には、あいつのダッシュが強烈過ぎて踏み出しに遅れていた。けど、今日(最終日)は楽でしたね。セッティングをいじって、ローラーでアップしている時からバチっとハマった感覚があったんです。競走中も終始楽だったし、得意なペダリングと、フォームで走れていました。自分は、セッティングがハマったら乗り方も良くなるタイプ。次の久留米は、何もいじらないで行こうと思います」

東龍之介

東龍之介

 東龍之介は、前場所の玉野F1で落車しても状態面に問題はなく地元記念に挑んだが、二次予選で敗退。練習仲間の青野将大とはシリーズで2度連係したが、どちらも白星を飾ることはできず、悔しいシリーズとなった。同県でもジカ競りは辞さないなど、スピード化が進む現代競輪のなか、古き良き競輪を体現する。今後も自身の競輪道を貫くために、鍛錬を怠らない。

 「今節は2日目が鍵だった。青野君とはバンクで一緒に練習していて(青野の)脚は分かっていた。練習と本番は違うのは分かっていたのに、(青野が強くて)自分の技術が足りなかった。もっと車間を開けたり、やりようはあった。反省点が多かった。ヨコの動きだったり、そういう所も競輪の魅力だと思う。自分はそういう走りを求めていきたい。でも、それをやるからには、追走技術であったり、タテ脚が必要。競りにいったりする時も無礼がないように、自信を持って走れるようにしたい」

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