• 岸和田競輪場 第76回高松宮記念杯競輪・第3回パールカップ6/17〜6/22

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅠ 岸和田 06/17

仲澤春香

仲澤春香

 パールカップの佐藤水菜、高松宮記念杯の脇本雄太と終わってみれば3連勝と5連勝のともに完全V。現ナショナルチームのエースと元ナショナルチームで五輪出場経験のある2人が、スピードバトルを制した。2月の全日本選抜でグランプリスラムを達成した脇本に対して、8月のオールスターでグランプリスラムに挑む佐藤。完勝だった決勝を見るかぎり、その勢いを止めるのは至難には違いないが、「(ナショナルチームの)練習も仲澤(春香)に負けてかなり危機感をもってここに入った」と、振り返ったように、初の大舞台にもかかわらず仲澤春香は、ポテンシャルの片鱗をガールズケイリンでも見せた。

 「(決勝は)緊張感というか、走る前にどうやったら(佐藤に)勝てるか、考えていた。どうしても差を感じすぎて、勝てないって。最終的にどうすればいいかわからないままで、自信がなかった。(最終ホーム手前で)ここで(ゴールまで)もつかって思っていたら、そこで(佐藤に)いかれた。ほかのメンバーにもですけど、気持ちで負けていた感じがしました。力の差はめちゃくちゃあるので、すぐに縮まるわけではない。精神的に向かっていく選手にならないとダメですね。(G1初出場で優出も)決勝が全然ダメすぎて、自分より脚力が上の相手と対戦するなかで大丈夫という自信や、相手に向かっていく精神力の強さがなかった」

児玉碧衣

児玉碧衣

 児玉碧衣は初日に仕掛けをためらいまさかの予選敗退。その後は連勝で力のあるところを見せたが、トレーニングでの手ごたえも得ていただけに、「昨日(初日)は悔しいとかじゃなくて、自分にガッカリしたレースだった」と、肩を落としたが、その後は前を見つめた。ファン投票では9年連続で1位に選ばれ、8月の女子オールスターではドリームからスタートを切る。

 「(初日の敗退は)普段、まくりばっかりやっているツケが回ってきた。(ポイント制と違うので2日目の)今日1着を取っても決勝には乗れない。結果、(初日は)カマせば良かった。まくって勝てるって自信をもちすぎた。練習の感じは良かったし、脚の感じは問題ないけど、(初日は)自分のレースができなくて練習の成果が出せなかった。(女子オールスターは宇都宮で)500バンクなんで、どういう走りになるかまだわからない。でも、しっかりと戦法の幅を広げていって、(初日のように)なにもできずに終わらないように」

松浦悠士

松浦悠士

 平原康多の引退で7月からS班に復帰する松浦悠士は、落車の怪我で1カ月のブランクがあった今シリーズを着。一次予選1がタイミングが合わなかったこともあるが、太田海也の踏み出しに離れた。4走目には取鳥雄吾とのワンツーで勝ち星を挙げて、それまでをこう振り返った。

 「(4走目は)あれだけ(取鳥)雄吾が頑張ってくれたので、僕が1着っていうだけじゃダメ。なんとか(ワンツーが)決まって良かった。雄吾はいいスピードだった。ダッシュも良かったし、スムーズに加速していった。あの掛かりは、すごく頼もしかった。自分は初日に(太田)海也のダッシュに離れて、体の使い方を変えて臨んだら、それが失敗した。(3走目の)昨日はコースを間違えただけで、感触自体は良かった。今日(4走目)が感触のいいまま来られたのが大きい。昨日は収穫があったし、それが生きた。(落車したけど前回の)宇都宮から良かったし、7月がすごく楽しみです」

福永大智

福永大智

 すでにG1の舞台では勝ち星を挙げている福永大智は、昨年に続き2度目の地元、岸和田での高松宮記念杯。昨年同様にシンガリ負けからの厳しいスタートとなり、最終日の5走目にまくりで村田雅一とワンツー。少しは胸のつかえがとれたかに思われたが…。

 「(最終日も)弱いですね。(まくりは)自分のタイミングでいってるんですけど、掛かっているところもない。余裕もなかった。最後に踏み直せている感じもない。課題は山盛りです。昨日(4走目)までセッティングをいろいろやっていたけど、今日は変えて元の状態に近い感じにした。それでマシにはなりました。でも、(セッティングとか)そういう問題じゃない。(地元のG1には)自分なりに考えて、練習して、休んで万全の状態でこられた。それなのに悔しいですね。常に考えながらやってはいるけど、方向性を見失っているところもある。自分にも、もうちょっと期待をしているんですけど、なかなか(結果が出なくて)期待はずれなことが多くて」

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