ピックアップ GⅢ 静岡 02/12
開催前のSS班の欠場が相次ぎ、地元地区のエース郡司浩平も準決勝でまさかの敗退。決勝に乗った唯一のSS班・吉田拓矢は、重圧をものともせず、力勝負で優勝をつかんだ。静岡記念連覇を狙って駆ける深谷知広をまったく問題にせずまくった姿は、まさに力の違いを示すかのようだった。大宮記念で落車した眞杉匠の状態が不透明ななかで、関東勢にとって吉田の存在はあまりにも頼もしい。
村田祐樹
昨年11月富山F1で落車した村田祐樹は、鎖骨骨折のケガを負って欠場が長引いた。復帰戦の松戸F1は到底納得できない仕上がりだったが、復帰2場所目の今節は逃げて一次予選を突破。2日目、3日目は9着を並べたが、最終日は1着で締めた。次走の全日本選抜に向けて、少しでも上積みを狙っていく。
「前回よりは良かったと思いつつ、全体的には良くない開催でした。鎖骨の動きの悪さが影響して、全体の力の伝わり方が良くなくなっている。練習は普通にできているし、体力的な面のきつさはなかったです。(全日本選抜まで)中3日しかないので、疲れを取りつつ少しでも良くなるように改善点を探したい。乗り方とかでカバーできれば。(全日本選抜は)体が良くないからといって、出し切れないことが一番よくないし、もったいない。まず出し切ることを考えて走りたいです」
佐藤礼文
昨年はオールスターで初めてのG1決勝を経験した佐藤礼文だが、その直後の松戸記念で落車。徐々に状態を戻しており、セッティング面の不安も今節で解消。次走の全日本選抜で、どこまで成績を伸ばせるか。
「今日(最終日)のペースは、G1クラスとも変わらないと思う。野口(裕史)さんがすんなり駆けて、そこを(杉浦)侑吾が全力でまくっている。それに付いていけたし、とりあえず、感じはつかめたかな。ただ、G1だとあんなにすんなりにはならないし、バックが入ったりもあるので、そこに対応できるかが重要。油断できるほどの脚力ではないので、気を引き締めて一戦一戦、走っていきたい」
久米康平
昨年は2度のF1優勝を挙げた久米康平。今年に入っての成績は一息だが、本人の手応えは、優勝した時よりも今の方が上だと言う。今節は意外なところからアドバイスをもらったようで、近況のもどかしさを晴らすきっかけとしたい。
「初日、2日目と噛み合っていない感じがして、吉田拓矢君にアドバイスをもらいに行ったんですよ。それでセッティングをいじったら、3日目から違和感なく乗れました。吉田君とは、弟子(小川真太郎)が同期ってぐらいのつながりしかないけど、自転車面の感覚みたいなものがすごい敏感っていうのは聞いていた。それで、一度話してみたいと思ってたんです。自分がいいと思っていたことと、逆のことを言われて、自分の固定観念が覆った。すごく参考になりました。今年は成績がボロボロだし、巻き返していきたい」
井上昌己
井上昌己は、1月西武園F1で準V。続く2月松戸F1を完全優勝と、ノリにノッている。昨年は心臓のカテーテル手術を経験し、今は復活の道を歩んでいる。今節も3勝の固め打ちと、差し脚のキレが光った。ただ、それだけに二次予選で勝ち上がりを逃したことが悔やまれた。
「手応えは良かった。このセッティングをベースに、これから煮詰めていきたいと思います。3勝できたのは良かったけど、この状態で郡司(浩平)とか、深谷(知広)とか、そういったメンバーと戦ってみたかったですね。やっぱりせっかく記念に来たし、G1クラスのスピード域のときにどうなのかを体感したかった。心臓は、今でも(練習で)追い込んだりすると動悸が出たりする。そこと付き合いながらですね。ただ、そのおかげで練習を追い込みすぎないようになったから、それが逆にいいのかもね」