ピックアップ GⅡ 防府 03/19
7車立てのF1も含めて、グレードに関係なく選考期間内で1着の多い選手に出場権が与えられるウィナーズカップも、今回で節目の10回目を迎えた。例年にもれず今シリーズも、若い機動タイプが多く参戦。しかしながら、つぶし合いもあり、20代で決勝にコマを進めたのはS班の眞杉匠のみ。その眞杉を無傷で勝ち上がりピカ一の仕上がりだった吉田拓矢が引っ張る茨栃勢2段駆けを、深谷知広があっさりとまくって2年半ぶりのビッグV。「(まくりの伸びは)自分でも信じられないくらい出ました」と、振り返ったように、深谷だけではなく、加齢とともにコンディショニングの難しさを痛感されられている年齢でもあるのだろう。ただ、左ヒジの故障を抱えながら、あのパフォーマンスを見せている脇本雄太は、今年すでにG1を勝ち、記念を2V。そして37歳の脇本の1学年下にあたる深谷が自力で優勝。この2人が“スペシャル”であることには違いないが、若手にとって、この世代の壁はまだまだ厚い。

北岡マリア
126期4人、128期3人による一発勝負のフレッシュクイーンは、ソツなく立ち回った北岡マリアが、好位から追い込んで優勝。今年ここまで優勝がなく、もどかしい決勝が続いていただけに、これがキッカケになればいい。
「(優勝できて)素直にうれしいです。(打鐘2センター付近での高木萌那との併走は)譲らずにあの3番手の位置で見る形でした。(大浦彩瑛が)早めにいくのもあるかなと。(最終)2センターから踏みました。最後は高木さんに差されたかと。(決定)放送で1着なのがわかりました。(昨年5月にデビューしてから)後半から自力を出せるようになって、優勝できたけど、今年に入ってからはうまくいかなかった。(今年はまだ優勝がなくて、決勝でも)2、3着どまりで悔しかった。今回、1着で良かったです」

鈴木竜士
着で3連対の鈴木竜士は、準決では吉田拓矢の前で果敢に攻めたが不発の9着。「(シリーズを通して)満足できるところは1個もない4日間だった」と、厳しい表情ではあったが、最終日は後輩の篠田幸希に番手を回して、お手本になるような組み立てと3番手確保からでも緩んだポイントで叩いて先行策。内容の濃い走りでシリーズを締めた。
「(最終日は)基本的に(詰まったところで仕掛ける)ただそれだけを考えていました。西田(優大)が遅ければ突っ張りますし、出させていいところで来てくれた。あとは緩んだところでっていう感じだった。(仕掛けて)加速する時にうまいこと(スピードを)乗せられなかった。それでスタンディングしちゃって、脚にきちゃった感じがあった。その辺は練習しながら修正していきたい。あの2人(眞杉匠、吉田拓矢)は、しっかりやってきたからの(決勝の)勝ち上がりだと思う。自分はまずはあの2人の前で頑張れる選手になることが、1つの目標かと思っています。練習もできているので、またひとつずつやっていきたい」

吉澤純平
一次予選を5着で敗退した吉澤純平は、直線での伸びが際立っていたが、「落ちてもいいっていう覚悟、腹をくくれなかった」と、反省しっきりだった。ただ、仕上がりの良さで、シリーズ後半を連勝。溜飲を下げた。
「展開が向けば勝負できる脚の状態ではありますね。ただ、勝ち上がりでの判断、思い切りの良さがないのは課題です。良くなってきているのは練習をしっかりと積み上げられているのもある。体重とか、体の変化を感じているけど、まだ自転車に伝わり切っていない感じもあります。街道練習を増やしているのもありますね。ダービー(日本選手権)に向けてもうひと段階、上げていきたい。関東も若い選手が増えてきたので、ラインを組む時にしっかりとサポートできる状態にしておきたい」

郡司浩平
郡司浩平は、準決以外はオール2着の3連対。深谷知広の番手だった初日特選、2日目の毘沙門天賞では上々の立ち回りだったが、自力だったシリーズ後半はらしからぬ動き。最終日は初顔合わせの森田一郎に戸惑ったことが原因でもあったが、5月の大一番、地元の日本選手権に課題を残した。
「(最終日は)森田君がどういうレースをするのかっていうのが、一緒に走るのが初めてだったのでわからなかったですね。迷いもあって、ジャン過ぎに行こうと思ったところで、森田君が行きそうな素振りを見せた。それで待ったら、(森田は)結果的に行かなかった。変に詰まったところで行ってしまって、出が悪かった。今回は流れに乗れていなかった。自力に関しては、前に出る脚も、仕掛ける脚も足りなかった」