ピックアップ GⅡ 富山 09/18
3車のラインができあがった関東勢の決勝は、先頭を買って出たS班の吉田拓矢が思惑通りの主導権。今年2冠の古性優作、オールスターVで勢いに乗る犬伏湧也の単騎2人を4、5番手に置いて、佐々木悠葵が番手まくりでビッグ初制覇を遂げた。昨年7月のサマーナイトフェスティバル、今年5月の日本選手権など、佐々木の頑張りがあってこその吉田の前回りだが、獲得賞金で2年連続のグランプリ出場がほぼ確定している吉田だけに、グランプリまで見据えた運行でもあっただろう。優勝賞金3390万円(副賞含む)を加算して、獲得賞金ランクを7位にまで押し上げた佐々木、さらに今シリーズは不在だった眞杉匠も獲得賞金ランク4位と関東勢は3人のグランプリ出場もかなり現実味を帯びてきた。今年のビッグも残すところG1があと2つ。ひりつくようなグランプリ出場権争いに、佐々木が身を投じることになる。

長田龍拳
“若手の登竜門”として定着している今シリーズのG2だったが、ビッグ初出場の4人で一次予選をクリアできたのは、小堀敢太だけ。117期の在校ナンバーワンとして、力をつけてきた長田龍拳は、シリーズを着。3日目には、ビッグ初出場同士の野中龍之介とタッグを組んで初勝利。堀江省吾に飛び付かれながらも、不慣れな番手で冷静に立ち回り勝ち星につなげた。
「(番手を回った3日目は)僕自身が人の後ろが初めてなんで、とにかく離れないように(野中の)後輪だけを見て付いていた。(野中のダッシュに)ピッタリとはいかなかったけど、展開をモノにできるくらいの感じでは付けたかなと思います。正直、(自分は)ヨコができる選手じゃないので、自分でできることはなにかって思って、やり切れたかなと。(初めてのビッグは)記念とかF1以上に負けても落ち込んでられないけど、まだ力の差はすごく感じる。次は自力で(ビッグでの)1勝を目指していきたいです。今回、僕が初ビッグで(同門の渡邉雅也と)一緒に来たんですけど、ビッグにそろって参加できるようになったのもうれしかった。けど、2人とも初日で負けて、まだまだ力が足りてないなって感じたんで、もっと上を目指せるように頑張りたいですね。(調子は)一番良かった時と比べるとなんとも言えないけど、踏めているとは思います」

室井蓮太朗
7月のサマーナイトフェスティバルがビッグ初出場だった室井蓮太朗は、サマーナイトフェスティバル2日目に失格を喫して3日目以降の欠場を余儀なくされた。2度目の今シリーズは、一次予選で逃げた新山響平の番手を奪取してタイヤ差の2着。3日目には、先行策に出た郡司浩平が空けたインを直線の入口で突いて、S班相手に金星でビッグ初勝利。ともに好配当をメイクした。
「(石原颯の3番手を回った2日目が)結構ハイピッチだったんで、(3日目は)それに比べたらまだ自分の回せるスピード域でした。脚はずっと残っていました。けど、33バンクだったので、それを出すポイントがわからなかった。(郡司をくだしてのビッグ初勝利は)ただ内をしゃくっていっただけなんで、うれしい感じはそんなにないです。(自分の持ち味は)タテ脚だけだと普通に負けるんで、ちょっとでも違うことができることだと思う。でも、前までだったら、立ち遅れたり、ちぎれたりしていた。(8月のあっ旋しない処置など)1カ月半で結構、練習ができた。それがあって、ちょっとは戦えているのかなって思います。(7月のサマーナイトフェスティバルより脚力のベースが)全然、上がっていると思います」

町田太我
試練のシリーズとなったのは、町田太我。突っ張り先行から2周半を駆けて、松浦悠士を振り切った最終日でいくらかは留飲を下げたことだろう。ただ、自動番組編成だった二次予選では、前回の奈良G3の準決に次いで、犬伏湧也の番手。奈良では連結を外し、早くもイメージ回復のチャンスが巡ってきた。が、単騎の小原太樹の切り込みもあり、リベンジはお預けになった。
「今回は悔しいシリーズでした。2日目もそうですけど、3日目も…。前回の奈良で犬伏さんに離れたので、帰ってから何度もVTRを見てどうしたらよかったのか研究してきた。小原さんの不意打ちに対応できなかったです。でも、あれがなければ付いていけたと思うので、そこは収穫です。あとちょっとだなっていうのもわかった。3日目は内からしゃくられてしまったし、そういうところの対応もしっかりとしていかないといけない。(脚力的には)すんなり駆けられれば、イケるのかなっていうのもわかった。兄弟子の西田(優大)さんにもいろいろと教えてもらいます。一緒に切磋琢磨しながら、もっと強くなっていけるように頑張ります」

森田優弥
8月のオールスターでは一、二次予選を連勝して動きが光っていた森田優弥は、今シリーズを着とまとめた。試行錯誤している近況のなかで方向性を見出し、確実に上昇カーブを描いている。
「(最近は体の使い方や乗り方が、良くなるようにいろいろやっているが、3日目の)昨日の乗り方が結構、良かった感じですね。最終日もそのイメージで行ったんですけど。(最終日で疲れも出てきて)今日はそこまでいい乗り方じゃなかった。感触的には、昨日の方が良かったです。自分は寬仁親王牌に出られないので、(今年最後のG1の)競輪祭に向けてしっかり上げていきたい」