混戦も田尾駿の勢いに期待

田尾駿介
実力伯仲で混戦ムードが漂う中、まず注目をしたいのが田尾駿介だ。今期は2月小倉からの始動となったが、いきなり約1年半ぶりの優勝を飾り、巻き返してきている。近況も好調で、5月武雄では1着と安定したパフォーマンスを披露。持ち味のキレ味鋭い差し脚は健在で、スジの目標が手薄なシリーズでも流れさえつかめば上位争いの中心に踊り出てもおかしくない。
得点上位の佐藤友和も侮れない存在だ。直近では勝ち星から遠ざかっているものの、豊富なキャリアに裏打ちされた差し脚は依然として高水準を誇る。奈良記念の二次予選で披露した鋭いタテ脚は記憶に新しく、今節こそ再浮上のきっかけをつかみたいところ。第一線で長く活躍してきたベテランが、意地を見せる場面も十分に考えられる。田尾と同様に、すんなり番手を回れそうな選手が見当たらない不利をどう克服していくかが見ものとなろう。
実力者がそろう九州勢から狙っても良い。中でも注目は一丸尚伍。平塚記念では1着と白星を挙げ、格上の舞台でも確かな存在感を発揮している。加えて、今期に優勝歴のある渡邉豪大を筆頭に、田中誠や大坪功一といった経験豊富なベテランが脇を固める布陣は、総合力で見ても他地区を圧倒している。機動力を存分に発揮できそうなシリーズだけに、ラインで上位独占に導くだけでなく、S級初Vの期待も懸けられる。
さらに、タテ脚の伸びが光る大石崇晴や、ダッシュ強烈な田中大我と機動型がそろう近畿勢も虎視眈々とチャンスをうかがう。