地元の牙城を守る古性優

古性優作

脇本雄太

郡司浩平
参加全選手が一次予選からスタート。2走の合計ポイント上位者が冠レース、二次予選に進出する。他のG1と違い、特別選抜予選は設けられていない。初っ端から波乱も起こりうる概定番組だが、今シリーズの主役を務める古性優作には、不安材料にはならない。23年は一次予選で落車のピンチも、二次予選1着で切り抜けた。この大会には素晴らしい成績を残している。昨年は3連覇こそ逃がしたものの、決勝は南関勢の好連係に厳しい戦いを強いられながらも3着。最近の調子もダービー着、青森全プロ記念着とまったく問題はない。だが、今年はまだG1のVがない。地元でファンの期待に応えよう。持病である腰痛の影響で、成績には波がある脇本雄太ながら、青森全プロ記念の初日優秀は、上がり10秒9の超速まくりで2着以下を3車身千切った。新山響平と郡司浩平が激しく叩き合って展開が向いたとはいえ、簡単に出せるタイムではない。うまく流れに乗れれば単十分。寺崎浩平は積極さが戻ってきた。最近は最終バックを取れないレースが続いていたが、青森全プロ記念の初日優秀は古性に差されたものの逃げて2着、6月別府記念の二次予選も先行して2着だった。G1初Vに視界は良好だ。
南関勢も戦力は充実している。郡司、岩本俊介のSS班2名に、深谷知広、松井宏佑、松谷秀幸と実力者がズラリ。中でもエース格・郡司の力強さは際立っている。今年はまだG1では結果が出ていないものの、6月取手記念ではG3で5V目をゲットした。岩本もダービーでは準決1着で優参するなど、成績は安定しているし、深谷もスピードを活かした自力攻撃が冴え渡っている。昨年は南関勢がレースを支配し、北井佑が優勝をものにした。今年も南関勢が優勝をさらっても不思議ではない。
新山、菅田壱道、中野慎詞、成田和也、守澤太志と北日本勢も豪華なラインナップ。ダービーの決勝で先行力を猛アピールした新山は、その後も豪快な先行で別線を沈黙させている。別府記念❷着での連日の競走内容も申し分なかった。菅田はダービーの決勝で落車したが、別府記念で3勝と影響を感じさせないし、成田も取手記念準Vなど調子は上向き。北日本勢の動向からは目が離せない。
平原康多がバンクを去った関東勢だが、眞杉匠、吉田拓矢、坂井洋と十分に戦える陣容だ。現にダービーの決勝で、眞杉のまくりを吉田が差してワンツーを決めたばかり。その後も両者ともに順調にきているし、タテの脚に加え、ヨコもそつなくこなす強みがある。別線にとっては厄介なラインだろう。
中国勢は清水裕友、松浦悠士、太田海也、四国勢は犬伏湧也、松本貴治とそろった中四国勢も互角の戦い。スピードスターの犬伏、太田をはじめ、動ける選手ばかりなので、幅広い組み立てが可能だ。