好素材の水澤秀

水澤秀哉
127期勢は畑崎大輝、五輪拓巳、水澤秀哉の3人でそろって好スタートを切ったので優劣は付け難いが、水澤が一歩リードしている。水澤は初戦の7月大宮を2着とまとめると、続く地元の松戸では3連勝で初Vを飾ってみせた。決勝は援軍がしっかりしていた上に、1番車を貰って前受けからと有利な条件もそろっていたが、丸2周を好タイムで逃げ切ってラインでワンツースリー。負けなしの特別昇班が懸かっていた同期の一守大葵を止めてみせた。中村浩士の門下生でS級トップクラスの選手との練習でメキメキと力を付けており、養成所でゴールデンキャップを獲得する原動力となったダッシュ、スピードでライバルたちを一蹴する。また、南関勢は水澤以外にも実力者がそろっている。山本天平と、勝俣亮、安坂洋一の神奈川コンビ。山本も持ち前の先行力を発揮できるようになって7月大宮では1着と好走している。勝俣、安坂はともに前期2班の格上の存在で、特に新人にも見劣りしない勝俣の機動力には警戒が必要だ。
畑崎はルーキーシリーズも先行勝負に徹してきて着は振るわなかったが、その成果がチャレンジデビュー戦の7月函館1着。予選、準決は後続の追撃を許さない逃げ切り、決勝は冷静にまくりに回って力を発揮した。地脚タイプでダッシュには欠けるが、踏み出してからの伸びはすごい。須永勝太や中込健太が付いてしっかりしたラインができれば押し切りも。
五輪もルーキーシリーズでは見せ場がなかったものの、チャレンジ戦では力を見せている。7月岸和田、川崎と2戦し、ともに決勝進出。川崎の準決では同期の西森一稀の逃げを鮮やかにまくった。自力で戦っている地元の舘真成は、7月名古屋の準決で新人の中川飛隆に前を任せていて、ここも五輪と同乗なら番手で勝負だろう。まずはしっかり呼吸を合わせて付け切ってタテ脚を伸ばす。
西の遠征勢も大挙して出場するが、127期の選手は見当たらない。しかし、原田峻治、岡本翔の機動力は新人にも見劣りしない。原田は7月高知で準V。先行基本の積極策で力を付け、チャレンジ卒業が見えたのでモチベーションも高い。片折勇輝も決勝常連のベテラン。間隙を突いての自力攻撃で一発を狙う。