激戦もそろった茨城勢から
木村皆斗
木村皆斗、吉田有希の強力機動型に、芦澤大輔の茨城勢にまずは期待したい。木村は9月の2走を欠場していて体調は気になるが、8月取手1着までの快進撃は見事だった。僅か4場所だけだったが、A級落ちが発奮材料になったか、今や記念でも通用する機動力を備える。吉田はグレード戦でも常に存在感を発揮していて、9月松阪MNG3の予選では小川三を出させない突っ張り先行で押し切って貫録を示していた。木村と吉田は同級生なので前後は流動的ながら2人で組んで、ガード役にも動き軽快な芦澤というラインは強力そのものだろう。
近畿勢も総合力は高い。中釜章成、松田治之の地元コンビ、脇本勇希、小森貴大の福井勢でラインを2分する可能性はあるが、どちらも有力なV候補となる。中でも小森は共同通信社杯で決勝に乗って俄然注目の存在となった。番手戦だろうが、自力自在戦だろうが、与えられた役割を全うして最高の結果を出すことが求められる。中釜も安定した近況で、ダッシュ鋭い一撃で狙うはVのみだ。
新鋭・山崎歩夢も注目を集める。9月青森記念での落車の影響がなければ、スケールの大きい自力攻撃はここでも十分通用しよう。行きっぷりの良い山崎を、同県の星野洋輝や櫻井正孝が盛り立てる。
林慶次郎を先導役に、松岡貴久、塚本大樹の九州勢もV争いに加わってくる。8月小倉G3で決勝に乗った後も林は好調を維持している。最近は先行だけにこだわる競走はしていないので、流れに乗って仕掛けられれば一発は十分。