香川雄の差し脚に期待
香川雄介
傑出者不在で激戦模様だが、戦歴上位のベテラン香川雄介に期待したい。昨年1月の名古屋を最後に優勝から遠ざかっているが、いぶし銀の差し脚は健在。10月小倉の準決勝ではカマした室井蓮太朗の番手から余力を持って抜け出しており、展開さえ向けば勝ち負けする力がある。売り出し中の小川三士郎や、戦法に幅がある川口雄太を目標にすることが可能で、湊聖二とうまく折り合いながら巧みにリード。百戦錬磨のテクニックで別線を牽制して差し脚を発揮しよう。
先行力で優位に立つ大川剛にもチャンスは十分ある。今年初優勝を飾った8月富山の決勝は2周半を先行して逃げ切り勝ち。先行に強いこだわりがあり、首尾よく先手を握ると強靭な粘り腰を発揮している。佐藤和也に援護してもらいながらペースを掴めば別線完封のシーンも。
ラインの厚みでは九州勢も負けていない。まくり主体のタテ攻撃が武器の松本秀之介、航続距離が長い青柳靖起は点数以上のスピードを秘める。徐々に復調気配を見せている瓜生崇智、2班でも堅実なマークが売りの中村圭志はサポート役に徹してから勝機をうかがう。
高久保雄介、松村友和の近畿勢も侮れない。上杉嘉槻の先行力を得れば展開有利に運べそう。まくり脚を温存しているだけに、目標不発の流れでも浮上してきそうだ。
差し脚が安定している近藤保はラインの目標が日高裕太しか見当たらず、位置取りも含めてタテ脚をどこまで伸ばせるか注目したい。