検車場レポート
新田 祐大 福島 90期 |
赤板を通過しても隊列は崩れず、後方に構えた脇本雄太は1センターからダッシュを利かせて主導権を奪う。脇本がハイペースでそのまま逃げるも、7番手でじっくりとタイミングをうかがっていた新田祐大が最終2コーナー手前からまくり一気。同県の佐藤慎太郎を置き去りにして、楽に前団をのみ込んだ。
「詰まってなかったんですけど、(無理やり仕掛けて)行きました。(中団の)木暮(安由)さんが行かない可能性もあるし、(木暮が)まくり追い込みだとキツくなるんで。自分は全然、自転車が進まなくてマズいなっていうのがあった。(グランプリ以来のレースで)緊張感のあるなかで走れました。一番は(ナショナルチームのアメリカ合宿後で)自分がどれだけ力を発揮できるか。実戦でどれだけ力がついているのか。(初日の)レースで通用するのか、しないのかでした。ただ、レース内容としてはヘタクソだった。まだ、全然疲れが抜けていない状態なんで、抜けた時に進化がわかるんじゃないかと。今後のレースで、進化したっていう結果につなげたい」
脇本の番手で木暮のまくりを阻んだ村上義弘は追い込み2着。修正の余地を残しながらも、2日目は「スタールビー賞」にコマを進めた。
「ギアを換えてみたけど、あんまりあたりが良くなかった。(2日目は)元々使っていたギアに戻します」
木暮の余力を見極めて反応が遅れた武田豊樹は、反省まじりに外を踏んでの3着を振り返る。
「木暮君が力尽きている感じだったし、あれなら新田君の後ろにスイッチでしたね。まだ課題があります。番手が村上君ですから、あの外は(木暮も)厳しいかもしれないと。それでも(まくって)勝負してくれた。自分は悪くないと思います」