熊本コンビを脅かすのは? ~武雄ミッドナイト~

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三好陽一
強力熊本勢を切り崩せるか
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児玉碧衣
最強女王に死角はなし!!

 武雄ミッドナイトも11月28日からスタート。松岡辰泰、本郷雄三の熊本コンビが強力本線を形成する。117期の新鋭・松岡は8月に特班すると、1・2班戦でも完全優勝2回とその実力を遺憾なく発揮している。武雄はチャレンジ、1・2班戦で1回ずつ走ってオール連対と相性が良く、ここも積極的に仕掛けて押し切りを目指す。一方の本郷も11月佐世保で完全優勝、続く別府ではオール2着と調子はいい。ダッシュを生かした自力勝負は健在で、松岡の番手すんなりなら逆転は互角だろう。また、スジの目標が豊富な四元慎也にもチャンスがある。
 九州勢を破るなら同じく好調な三好陽一だ。来期からは9年半ぶりのS級復帰を決めるなど今年前半から好走が続いており、今期もここまで2度のV実績がある。メンバーに応じた自力自在戦が売りで、特班してきた注目ルーキーの久田裕也との連係が叶えば、より一層楽しみだ。
 遠征勢では明田春喜、伊藤亮が点数上位の存在となるが、機動型が手薄な感は否めない。中では10月小田原、11月大宮を連覇している小泉俊也の存在が気になるが、今の小泉は先行タイプではない。明田はA級なら自力も出して戦っているので、目標不在なら自力戦か。

 やはり最も注目を集めるのは松岡だろうが、10月別府ミッドナイトでその松岡を破って優勝している三好だ。一時は80点ギリギリくらいまで点数を下げるなど鳴かず飛ばずだったが、“室内練習を増やした成果とギアを上げた”効果で昨年後期から驚異の巻き返し。前期は11年前期以来のS級点をゲット。今期も2V、9月当所では準決で節目の300勝も達成と乗りに乗っている。11月別府ミッドナイト決勝では松岡を破って優勝しているが、この時も田中和の番手を回っての結果だったように最近は若手に前を任せるレースも増えてきており、松岡との同期対決に燃えそうな久田が勝ち上がってくれば一層楽しみ。もちろん、自力自在な走りが身上だけに、自力勝負になっても評価は下がらない。最近の松岡は包囲網を敷かれてまくりに回るケースが増えてきているので付け入る余地はありそう。うまくペースを乱すか、後方に置ければチャンスはありそう。

 チャレンジ戦は女王・児玉碧衣の独壇場。今年の賞金ランクこそ3位に止まっているが、ガールズの頂点に立つ存在という評価は全く揺るがない。ガールズケイリントライアルの「トパーズ」3連勝の脚は圧巻だった。予選2では震えるような緊張感を覚えながら上がりタイム11秒5を叩き出しているダッシュ、スピードはやはり全く違う。しかも、グランプリ出場を懸けた熱い戦いを通して他の選手の思いも知って深く感動し、モチベーションがさらに上がった様子。グランプリに向けての一戦、一戦も緩めず勝利のみを追及する。自力のライバルは山原さくら、好位キープからのタテ脚勝負が売りの中野咲、當銘直美、田口梓乃、那須萌美も普段の開催ではV候補の一角を占める実力者だが、児玉が相手では全員連候補までだろう。

権田浩一記者

2020年11月28日 13時28分

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