青柳靖起が連続Vを目指す ~松阪ミッドナイト~

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青柳靖起
持てるパワーはすでにS級レベルだ
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内藤久文
特別昇班のチャンスをモノにするか

 1月23日からの松阪ミッドナイトは、S降りの強豪が上位陣を占めるが、注目は新鋭・青柳靖起だろう。117期の卒業記念チャンピオンは年末の12月武雄で大石崇をまくって1・2班戦初優勝を飾ると、1月小倉ミッドナイトでも完全V。粗削りながら、パワーはS級でも通用するレベルなのを証明した。ここも松本大を連れての一撃を決めよう。
 実績なら西村光太、宮越大の中部勢だ。谷本奨輝を好操縦して巧みに立ち回り、最後は鋭く抜け出してくるケースには注意したい。
 井坂泰誓も11月福井で1・2班戦初優勝を果たすなど成績が急上昇。好機に仕掛けられれば、小谷実や北川紋部と上位を独占も。近畿では特班初戦の村田瑞季にも注目。

 デビュー直後の病気の影響もあってやや出世が遅れた青柳だが、ゴールデンキャッパーで、在所6位、ルーキーシリーズも3戦2勝、2着1回だったエリートだ。チャレンジ時代からの強引なレース運びにはやや甘さを感じさせるものの、破格のパワーで、ここ3戦で2度の完全Vを果たしており、いつでもS級を狙える選手だ。「1・2班戦に上がってからはチャレンジと違って勝てそうで勝てない。ちょっと違う感じがあります。仕掛けが届きそうで届かない。準決勝にはS降りや特選の人がいる。そこでどうやって戦うかが今の課題です。位置取りとかよりタテで勝負したほうがいいと思うし、練習で脚を付けてレースでどこまで出せるかと思ってる。同期の活躍は刺激にはなるけど、自分は自分なんで。勝ちにこだわっても勝てなかったので、これからは力を出す、目立つレースをしながら。特進とかも意識してないです。どうせコケる(失敗する)のはわかってるから。力を出し切るレースを心掛けて。最近はちょっとずつ積極的に行けてるけど、まだまだですね」とこれまで何度も壁にぶつかってきただけに浮かれたところはない。しかし、今回はメンバー的に連続完全Vを狙えそう。内容重視の走りを心掛けつつ、結果も出したい。

 チャレンジには、内藤久文が特別昇班を懸けて出走する。11月頃までは優参を外す場所も散見するなどモロさもあったが、暮れの12月松戸を3連勝して初優勝を遂げると、続く1月高知も完全V。いきなり特別昇班のチャンスを手にした。野球の独立リーグからの転身組で、111期の小森貴大の活躍に刺激を受けて競輪選手を志した内藤。“自信がある”と話す持久力、パワーをレースで発揮できるようになってきたのが今の快進撃だ。特班挑戦を前にして「(前走の)高知の決勝は突っ張って1着が取れたので良かったです。いい(新年)スタートが切れました。一戦一戦、勉強して成長はできていると思います。(特班は)チャンスなのでしっかり狙っていきたい。『楽しみながら、いいレースをして来い』と先輩には言われました。その通りだと思うので、楽しみながら結果を出したい」。同県同期の林敬宏とは以前も割り切って別で勝負しており、同乗しても積極果敢な自分の競走スタイルを崩すことはなさそう。ライバル達を蹴散らすか。

権田浩一記者

2021年1月22日 12時13分

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