戦力整う四国勢 ~別府ミッドナイト~

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掛水泰範
勝って勢いに乗っていきたい
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児玉碧衣
強敵を倒してコレクションに向かう
ガールズは児玉碧衣と高木真備が激突!!

 3月16日からの別府ミッドナイトは、傑出者不在で波乱の余地もありそうだが、川口雄太、掛水泰範、廣川泰昭の四国勢が一番戦力的にまとまっている。軸になる掛水は、2月松山の初日特選では廣川が離れるダッシュで先手を奪って押し切り、続く3月小倉ミッドナイトの初日特選は一転して清水一の番手から出て快勝と随所でらしさを発揮している。番手戦でも本来の自力でも不安なし。失格点があって点数を上げたい状況だし、降級してからまだVがないだけにここはしっかり決めたい。連勝で勝ち上がった1月当所が光る川口、2月松山で優勝している廣川もそれぞれの持ち場で力を発揮してVを目指す。
 3月防府はパッとしなかった利根正明だが、地元戦とあれば見放せない。当所では昨年9月のミッドナイト開催で優勝した実績もある。那須久幸、仲松勝太の援護を受けられれば頼もしいし、スピードに乗ったカマシ、まくりが炸裂の場面はあるか。もちろん、その場合は那須にも絶好のVチャンス到来だ。
 坂上樹大はさすがに格上の存在感を発揮している。G1戦線で長らく活躍してきた古豪だけに、泉谷元樹が本領発揮ならしっかり伸びてきそう。
 田上晃也、近藤修康、内村泰三 の中国勢や、援軍は手薄でも機動力はシリーズ屈指の高田修汰もV候補の一角を占める。

 降級の今期は1月高知の準Vが最高の成績と思いの外苦戦している印象もある掛水。“余裕がないですね。練習の感覚から良くない。何とか凌いでる感じです。少しづつ良くはなっているけど…”と苦しい状況にあるが、それでも初日特選を3勝しているのだから脚自体は落ちていない。直前の3月小倉ミッドナイトで戦った小笠原光や緒方将樹のような売り出し中の新人が相手だとさすがに力負けするケースがあるが、今回の相手には“技量不足”と話す番手戦も含めて不安はなさそう。自慢のダッシュを生かしたタテ攻撃を最後は繰り出して降級後初Vを達成。ここから波に乗っていきたい。

 このシリーズはガールズの方が見ものだろう。女王・児玉碧衣に、高木真備が挑む。もちろん、児玉の優位は動かしがたいところではある。今年に入って2着が2回ある他、17戦15勝の児玉。佐藤水らをねじ伏せて5月に京王閣で行われるコレクションの出場権も難なく手にしている。それでも2着2回に“細かいミスがあった。反省している”と気を引き締める。目下15連勝していて、2月名古屋では日本人ガールズ最速の上がり11秒3を叩き出した高木はこれ以上ない強敵だが、約1週間後の松阪コレクションでも戦う相手と走れるというのをプラスに考えていよう。年が明けて、“グランプリに出て、まだ誰も達成していない逃げ切りでのグランプリ優勝を達成したい”を新たな目標として掲げてモチベーションは高い。ならば他の動きには左右されず、早めからでもここというポイントで仕掛けていって圧倒しよう。

権田浩一記者

2021年3月15日 14時21分

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