実力断然の藤井侑吾 ~松阪ミッドナイト~

photo-26209
藤井侑吾
まさにA級最強の先行型だ
photo-26210
小浦凪
ライバル不在で負けられない

 4月16日からの松阪ミッドナイト。A級トップの先行力を誇る藤井侑吾の本命は揺るがない。藤井は直近の4月京王閣を完全優勝し、連続優勝を4まで伸ばした。当所も2月に出走して完全優勝しているのだから文句のつけようがない。3月松山ミッドナイトを制するなど同じく好調な藤原誠が援護役なら言うことない。藤井がしっかり両者でワンツーを演出する。
 中釜章成が持ち味のダッシュを生かしたタテ攻撃で中部コンビを襲う。S級での壁に当たったのを引きずってか、降級後の成績はパッとしていないが、4月大宮222着の動きは大分持ち直していた。佐野梅一を連れて好機にスパートなら波乱を呼ぶかも。
 新鋭の畝木聖は練習中の落車もあって4月佐世保が2カ月ぶりの実戦だった。まだ100%のデキとはいかないだろうが、怪我をする前の2月小倉では完全優勝もあった実力者だ。グイグイ前々へと踏み込んでいければ侮れない。

 文句なしでA級最強の機動型と言っていい藤井。養成所時代からナンバーワンの坂井洋と並んでゴールデンキャップを獲得し、自力で多くの勝ち星を挙げて在所5位とデビュー当時から注目された存在だっただけに逆に未だA級なのが不思議なほどだが、本人に焦る気は全くない。7月からのS級は決まっているので“しっかり自分の競走をするだけ”と結果にはこだらず、ここも持ち前の強靭な地脚を生かした内容重視の走りをまずは心掛けていく。とは言え、目下4連覇中とあって、力を出し切る走りを心掛ければ結果は付いてくる。

 チャレンジも、地元の倉田紘希が特班して不在となり、唯一人の117期生となった小浦凪の独壇場となろう。直近の4月名古屋では地元の林敬を先まくりで合わせ切って完全V。その前の3月豊橋では決勝で破れて特班を逃しただけに、メンバー的に恵まれたここも完全優勝は半ばノルマだ。「(豊橋は)見てしまって仕掛けられず特班を逃したのはショックだった。7月からの2班は決まってるけど、早く上がりたい」。
 同期の山口拳矢は練習仲間。すでにS級上位で活躍する勇姿を間近で見ているだけに、いつまでもチャレンジに止まってはいられない。「小さい競走をしないように。最近は苦手な逃げの決まり手も増えてるし、見過ぎずに集中してここという所で仕掛けていきたい」。失敗を糧に納得のレースで次の場所の特班チャレンジに繋げる。

権田浩一記者

2021年4月15日 19時13分

開催情報

ページトップへ