佐藤慎太郎が通算10度目の記念制覇を達成 ~平塚競輪場~

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佐藤慎太郎
バンク内で優勝トロフィーを手にポーズを決める佐藤慎太郎選手
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最内の平原選手をリードして直線で中を迫る古性選手を振り切った
静岡記念以来となる今年2度目のG3制覇

 4月10日(日)に平塚競輪で開設72周年記念『湘南ダービー』の決勝戦が行われた。人気を集めたのは地元のS班郡司浩平(神奈川・99期)と同期同級生の和田真久留(神奈川・99期)であったが、今シリーズの準決勝でも巧連係を披露していた平原康多(埼玉・87期)と佐藤慎太郎(福島・78期)のS班コンビが力と技で別線を退けて、佐藤慎太郎が静岡記念以来となる自身10度目の記念制覇を達成した。 

 スタートは意外にも見合う流れとなり関東勢が前取りに動いたが、後ろ攻めになりそうになった郡司浩平が慌てて上昇して正攻法に構える。後ろ攻めとなった古性優作が先に動き、山田庸平が切ったあとに平原康多が打鐘手前で叩いて出る。郡司浩平は3番手の位置に追い上げる形となったが、山田庸平に掬われそうになると4コーナーから腹を決めて巻き返す。佐藤慎太郎のブロックを交わした郡司浩平であったが、逃げながら体で止めにきた平原康多に弾かれいっぱいに。自力に転じた和田真久留を佐藤慎太郎がブロックして返す刀で直線で抜け出した。
 「もうちょい余裕があれば平原とワンツーだったと思うので。いいレースをしてくれた平原に申し訳ない気持ちでいっぱいですね。和田を目標にして外を誰か来るかなって思ったので。そこでスピード差が生まれると思ったので無我夢中で踏んでしまいました。G3の決勝ですしもっと余裕を持てるようじゃないと。自分が未熟でした」
 共同会見場に現れるなり反省を口にする佐藤慎太郎。前で奮闘した平原康多と決めらなかった悔しさを真っ先に吐き出した。
 「でも本当にうれしいですね。平原くらいの選手は自分が勝たないといけないのに、僕のことも考えて長い距離を行ってくれたので。これを見て北日本の自力選手も発奮してもらいたいですね。自分たちも頑張ろうって気持ちになってほしいですね」
 昨年は優勝ゼロと苦しい時期もあったが、今年はすでに記念2V。ベテランの域に達しても常に新しいことに挑戦してきたことが実を結んだ。
 「勝てない時期も続いていましたけど、トレーニングだったりレースに臨む姿勢だったりは間違っていなかったですね。次の武雄はもちろん、当然、当たり前に走りますし、一戦、一戦積み重ねていければ。まだ守る感じじゃないですよね。新しいトレーニングがあれば試してみたいですし、常にチャレンジしていきたいと思っています」
  
 来月には地元で行われるダービーが控えている。高いレベルで好調を維持し続けている佐藤慎太郎が地元の大一番まで止まることなく突き進む。

細川和輝記者

2022年4月10日 17時58分

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