第73回高松宮記念杯競輪が開幕 ~岸和田競輪場~

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宿口陽一
復調の兆しを見せる前年度覇者が初日から魅せる
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新田祐大
練習で確かな手ごたえをつかみ復帰戦を迎える
相性良い舞台、相性良い地で存在感をアピール

 『第73回高松宮記念杯競輪』が今年も岸和田競輪場を舞台に幕を開ける。準決勝まで東西に分かれて戦い、決勝で合い交える。地元のS班古性優作(大阪・100期)はもちろん、近畿勢は地元地区のG1でいつも以上に気持ちが入っている。前年度覇者の宿口陽一(埼玉・91期)は今年に入り苦しい戦いを強いられていたが、ようやく浮上のきっかけをつかんだ様子で、思い出の地に帰ってきた。
 
 「(高松宮記念杯を)獲ったあとの半年間は自分のなかでもいいレースができてたし、納得のできるレースが多かった。今年に入ってからいいレースが少なすぎる。(1年間)ここまで早かったです。(前回の決勝は)別線って決めた時から力勝負しようって思ってた。結果まくれなかったけど、前々にいく気持ちも出てきているし自力っていうのも出てきている。状態は上向いてきています。取手が終わってあと平原さんと一緒に練習させてもらってハンドルまわりのアドバイスをいただいて、さらにセッティングが良くなったと思う。練習をしていても、ここ最近にないくらい体が動いていますね」
 初日特選11レースを走る宿口陽一は関東ラインの3番手回り。吉田拓矢-平原康多-宿口陽一-諸橋愛の並びで他地区に挑む。
 
 新田祐大(福島・90期)は地元の日本選手権競輪の前検日の指定練習中に落車に見舞われて今節が59日ぶりの実戦に。第67、68回大会を優勝している実力者で相性良い大会で復帰戦を迎える。
 
 「ダービーの前検の日に落車して、初日の日には手術をした。それで昨日までは6週間たって、リハビリ等で自転車もしっかりと乗れることもできた。思った以上に早い回復で出場することに決めました。リハビリ含めてトレーニングは5週間くらい。強度は徐々に上げていった。先週からは、もう普通通りのトレーニングがこなせてきている。(今シリーズは)最強のメンバーのなかで、あとは自分がどれだけ通用するかだと思います。岸和田の高松宮記念杯はグランプリに初めて出場できるキッカケになった。僕のなかで印象に残っているのは、(13年に)成田さんとワンツーを決められて、成田さんが優勝した大会ですね」
 思い入れある大会でいつも以上に気持ちも入っていることだろう。初日から不安を払拭するパフォーマンスを披露できれば、3度目の大会制覇への道は開けるだろう。

細川和輝記者

2022年6月15日 17時41分

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