ダービー王の吉田拓矢が白星スタート ~岸和田競輪場~

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吉田拓矢
白星スタートを決めて勢いに乗る
冷静な立ち回りと抜群のスピードで別線を攻略

 6月17日に岸和田競輪場で幕を開けた第76回高松宮記念杯。初日4レースに登場した今年のダービー王でもある吉田拓矢(茨城・107期)が10秒8の快速まくりで快勝。ダービー王となって初めて迎えたG1で、昨年の大会と同様に白星スタートを決めた。

 S取りが早い阿部力也がポンと飛び出して、北日本ラインが正攻法に構える。初手で後ろ中団となった吉田は菊池岳仁の上昇に乗っていったが、中野慎詞が赤板過ぎに菊池を突っ張ると、俊敏な動きで北日本ラインの後ろへスイッチ。うまく車間を空けて間合いを取ると、最終2コーナー出口付近から一気の仕掛けでのみ込んだ。

 「中野君か菊池君のどっちが前を取るかで組み立ても変わってくると思っていたので。あの後ろ中団になって、(中野が菊池を突っ張ったところで)とっさの判断で取りました。あそこが勝負所だと思ったので。中野君はダッシュがあるので、駆ける前に踏んでも合わされると思ったので、駆けてからで。ニュートラルに入ってから仕掛けようと思っていました。(岸和田バンクは)まくりが決まりづらいので。早めじゃないですけど、行けると思ったタイミングで仕掛けました。道中から余裕があったので、踏んだ瞬間にいけると思いました。ここに入る前に眞杉(匠)にボコボコにされていたんですけど、状態は問題ないと思います」

 地元記念のあとは取手で合宿を行い、直前は宇都宮に行って眞杉匠らと質の高い練習を積んできた。初日の上がりタイムは10秒8で脇本雄太と並んでトップタイムを叩き出した。2日目の休養日を挟んでシリーズ3日目に行われる一次予選2に向けて体と気持ちを整える。

細川和輝記者

2025年6月17日 18時18分

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