脇本雄太が第76回高松宮記念杯を制す ~岸和田競輪場~



前の寺崎浩、後ろの古性優の想いを背負い別線を退けた
6月22日に岸和田競輪場で行われた第76回高松宮記念杯の決勝は脇本雄太(福井・94期)が後輩の寺崎浩平をリードしつつ、最終バックから3コーナー目掛けて番手まくりを発動。地元の古性優作とのゴール前勝負を制して自身2度目の大会制覇を達成した。
【レース経過】
号砲と同時に内枠の4名が飛び出したが、4番車の太田海也が誘導員の後ろに入り清水裕友との中国勢が正攻法に構える。中団には寺崎浩平-脇本雄太-古性優作の近畿勢、6番手から深谷知広-郡司浩平-松谷秀幸の南関勢が構え、単騎の末木浩二は最後方からの組み立てになった。太田は青板のバック過ぎから誘導員と距離を空け始め、後ろから勢い良く来た深谷知広を赤板過ぎに突っ張って前に出させない。郡司は3番手の位置を確保して深谷を迎え入れるが、そのタイミングで寺崎が一気のスパート。打鐘過ぎ2センターで太田を叩いて主導権を奪い返す。寺崎がハイペースで飛ばしていくと、4番手の太田や、6番手の深谷は前との距離が縮まらずに仕掛けられない。脇本が最終バック手前から前に踏むと、最終4コーナーからは古性とのマッチレース。力強く踏み直した脇本が5連勝での完全優勝を飾った。
【優勝者 脇本雄太】
「(赤板過ぎの)末木君の動きでちょっと1回下がったところでいつ行くかわからなかったので、しっかりそこを油断しないように構えていました。(ライン3車で出切ったあと)真後ろのラインが(太田)海也だったので、自分が勝負権ある仕掛けをしないとなって思っていました。本来であればラインで決めないといけないって思っていたんですけど、寺崎君の気持ちもくみ取った上で仕方なくっていう風には思っていました。自分自身は脚がたまり過ぎていて、いつでも行けるんですけれども。寺崎君も頑張っているしっていう風な葛藤もありました。ジャン(打鐘)の仕掛けのところで、寺崎君の気持ちがすごく伝わりましたし、僕自身も古性君の背負った上でしっかり2人で勝負できるようにと思っていました。(最終)4コーナーのところで古性君も外に(車輪を)外しているのが見えたので、最高の形になったかなっています。(今シリーズの仕上がりに関しては)先月ちょっと調子が悪くて、悩んでいたところもあったんですけど。新しく自分が変わっていこうと思っていたなかで、今大会で弾みがついたのかなって思っています。(今回の課題としては)自分が前を回ったときの中団だったり、位置取りの甘さだったりがどうしてもあるので。まだ期間はありますし、そこは磨いていきたいなって思います。地元地区のG1ですし、常に気持ちは入っているんですけど。なかなか結果に結びつかなかったんですけど。今回、近畿の仲間に助けられて取れた結果かなって思っています」
2025年6月22日 18時08分
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選手詳細データ
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脇本雄太 選手福井・94期